2020核兵器不拡散条約（NPT）運用検討会議の延期が決定されたことをうけて知事コメントを発表しました。

知事コメント

新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の状況に鑑みると，今回のＮＰＴ運用検討会議の延期決定は，やむを得ない判断であると考えるが，核兵器を巡って危機的な状況にある中，核軍縮の履行を求めるための最も重要な多国間交渉プロセスである会議が延期されることは残念である。

また，被爆７５周年を迎え，１日でも早い核兵器廃絶を願う被爆者の思いを届ける機会が延期されたという観点からも，非常に残念である。

各国政府においては，会議の再開に向けて，締約国間での議論を真摯に継続し，核軍縮に向けた具体的な成果が得られるよう，努力を続けていただきたい。

日本政府においては，唯一の被爆国として核兵器国と非核兵器国との橋渡しの役割を果たし，核軍縮に向け，積極的なリーダーシップを発揮していただくことを期待する。

県としても，引き続き，核抑止に頼らない新たな安全保障アプローチに基づく政策提言の取りまとめや平和の取組への賛同者の拡大など，核兵器のない平和な世界の実現に向けて，取り組んで参りたい。

新型コロナウイルスの感染拡大が一刻も早く収束し，核軍縮に向けたプロセスができるだけ早期に再開されることを願っている。

　令和２年３月28日

　広島県知事　湯崎　英彦

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