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国際平和拠点ひろしま

Future Leaders' Program 2019 - Augustグローバル未来塾inひろしま2019 第4期研修報告(8月9日)Vol.2

8月9日(金)に行われた第4期グローバル未来塾inひろしまの研修について受講生からの報告書をお伝えします。講師は日本国際問題研究所 戸崎洋史氏です。

(受講生からの報告書を編集せず掲載しています。)

【報告書1】

講義名 核問題 核軍縮・核不拡散・核セキュリティ について

研修講師名 日本国際問題研究所 戸崎洋史

報告者   広島県立広高等学校 工藤更紗

 戸崎洋史さんは,日本国際問題研究所に所属し,外務省や広島県とともに核兵器廃絶や平和についての調査を行うわれている方で,「2019年版ひろしまレポート」を作成された方でもあり軍縮・不拡散の促進を行なっている方である。講義では,核兵器禁止条約などの条約の存在は,負な状態であることがわかり,核軍縮を行うためには大きな課題があることがわかった。

 一点目は核軍縮についてで,相互関係を友好に維持しながら核兵器を減らすことは非常に難しく核は増える一方な状況にある。その中で,2009年オバマ大統領はプラハで,米が保有している核兵器を少なくすると演説し,世界で大きな反響を生んだものの,進展はなかった。その後,2018年トランプ大統領は演説で「核態勢の見直し(NPR)」の際,核兵器を減らす政策は行わないと宣言し,逆に安全保障の環境が悪化していることを強く非難したことが問題となった。これらの事を受けて,私は米のオバマ大統領の様な発言はとても重要なものだと考えた。今回は,核を減らすことはできなかった様だが,冷戦後の米と露が,お互いに核を捨てたことで減少させる事が出来た様に世界で一斉に減らす行動を起こす事が核軍縮の糸口になるのではないかと考える。

 二点目は核不拡散について,核兵器禁止条約やIAEA保障措置条約など,これまでに多くの不拡散条約が結ばれてきたものの成功した例はほとんどない。確かに米や露の核保有数は2017年から19年にかけて減少しているが核保有国は減る気配はない。しかし,不拡散条約は世界でたくさん結ばれている。その中でも私が最も気になった条約は,米ソ間で結ばれたABM条約である。これは相互確証破壊の考え方で,当時,米は脱退したため条約が良い結果をもたらしたとは言いきれないが,世界規模で,核保有国の皆で行うことができるのではないかと考えた。一点目でも書いた様に,例えば,核を減らす数や割合を決めてみんなで一斉に捨てる,という方法で行ったらいいのではないかと考えた。ここでは,どの様に数や割合を決めるのか,保有数が少ない国は不平等に感じてしまうのではないか,などの課題は多く残ってしまうかもしれないが行なってみる価値はあるのではないかと考える。つまり,自分の国だけが核を捨てるのは苦しいが,まわりの国と一緒に行動を起こすことは,自国の負担を軽減することができるのではないかと考える。このように,将来,核を持つ考えが当たり前な状況にならない様にするためにも何らかの形で核を減らす必要があると考える。やはり,核不拡散の活動は重要なものであり,なくてはならないものである。

 三つ目は核セキュリティについて,福島県に原子力発電所がある様に軍事目的ではないものとして使用される役割もある。確かに,ウラン(核)を使うことで電力にもなり国は豊かになるかも知れない。しかし,原子力施設への妨害破壊行為といった核テロを起こす場合もある。そこで国民に被害が及び,国際戦争にまで発展してしまうかも知れない。そのため,国際社会による対応も欠かせない。                                         

 この講義を通して,私は,核兵器廃絶は1人で解決できる問題ではないし,簡単に解決できるものではないということを改めて強く感じる事ができた。オバマ大統領の様に核軍縮の見直しをしたくても実現に至らなかった,というケースをなくすためには私は何ができるか,と考えた時に多くの人と核や平和について考え論じ合い,考えを広めることが重要なのではないかと感じた。そして協力してもらえる人を見つけ団結しあっていくことが大切になるのではないかと考えた。このことはとても簡単なことではないのは十分承知だが,今回の講義や国際フォーラムの宿泊研修を通じて多くの国の人と話し合うことはとても重要なことだと強く実感した。


【報告書2】

講義名 核問題(核不拡散条約)・核不拡散・核セキュリティ    

研修講師名  日本国際問題研究所  戸崎 洋史 先生        

報告書  修道高校 1年 楠 康生 

戸崎先生は、講義名にもある通り「核問題」を主題とし、実際のデータや大統領の発言などの具体的な資料を活用しながら、これまでの核の動向・(核)軍縮の課題・国際安全保障環境・日本の関わり方などについて講義をされました。

ここでは、私がこの講義で特に重要だと感じた点をいくつか挙げたいと思います。

1点目は、核兵器の近代化についてです。実際にあるデータが示すように世の中に存在する核兵器の数は年々減ってきています。しかし、これは単に核軍縮に成功したというわけではなく、核兵器の近代化や製造技術の向上により今までよりも少ない数でこれまでと同等(またはそれ以上)の威力を保持することが可能になったということでもあります。また、北朝鮮が核兵器を保有する理由も、軍備の通常兵器をきちんと整備するよりも数発の核兵器を持つ方が費用を抑えることができるからだといわれています。このことから分かるように、単に核兵器の数が減るだけでは軍縮が行われているとはいえないのです。

2点目は、核軍縮・廃絶の課題についてです。世界が核軍縮をすすめる主な目的は、安全保障の強化・平和維持・不要な兵器の削減などです。ゆえに、核軍縮・廃絶を進めれば平和が構築できると思うかもしれません。ですが、必ずしもそういうわけではありません。核の抑止力という言葉があるように、一つの核保有国(仮にアメリカとする)が核兵器の削減を行っても他の国が行わなければ、アメリカが他の保有国に攻撃されるリスクが高まる・攻撃されても対抗できない(核兵器を打ち落とすには核兵器しかない..)、というような考え方もあります。また、NPTに反して核兵器を保有している国があったり、TPNW(核兵器禁止条約)にも多くの国が未批准・署名であるように、核軍縮においてはまだまだたくさんの課題があるのです。

 3点目は、核問題と日本との関係についてです。日本は言わずとしれた唯一の被爆国であり、民間と国がともに核兵器の廃絶を強く国際社会に訴える使命があり、またそれを両者ともに行動に移してきています。その一方で、日本は安全保障上の観点から米国の核の傘に依存してもいます。核兵器の廃絶を訴える立場にありながも、国民保護のために核兵器の力を必要としているのです。日本には、アメリカの核の傘に依存せず、また安全保障上の問題をなくすためにも、国家間の信頼を築くための様々な外交努力と早急かつ適切な対応が求められます。

 この講義を通じて、核兵器廃絶の必要性について様々な視点から考えさせれました。結論から言えば、核廃絶は絶対に必要というわけではないと思うようになりました。講義の後、核兵器をもつ国とそうでない国との間に「自分の国を安全に保ちたい」という共通の目的があることに気づきました。核兵器を一度手にしてしまった世の中において、平和を維持するための強力な手段が核抑止の力であるだけに過ぎないのではないでしょうか。今、核抑止の力に頼っているところを、何か違うものに変えることができればよいと思います。教育を充実させたり、国と国(人と人)との交流を活発に行ったり、貧しい人々に支援を行うなど、これまでもしてきたような事をより活発によりたくさんの国々と行うことで国家・民族間の信頼(これらが構築できないため争いが起き、それが核保有にもつながる)を深めることができれば核兵器の有無に関わらず平和は構築できるはずです。


グローバル未来塾inひろしまについては以下のURLからご覧ください。

https://hiroshimaforpeace.com/gmirai/

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