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国際平和拠点ひろしま

広島県知事記者会見(令和3(2021)年3月17日): 「ひろしまイニシアティブ」骨子確定とへいわ創造機構ひろしま(HOPe(ホープ))設置及び プリンシパル・ディレクターの発表について

広島県では,被爆75年を契機に,核兵器のない平和な世界の実現に向けた取組を強化するための新たな提案として「ひろしまイニシアティブ」の策定を進めており,このたび骨子が確定しました。

また,「ひろしまイニシアティブ」の推進組織として,令和3年4月1日に,「へいわ創造機構ひろしま【略称:HOPe(ホープ)[Hiroshima Organization for Global Peace]】を設置します。

この「へいわ創造機構ひろしま(HOPe)」には,「ひろしまイニシアティブ」を推進していく役職として「プリンシパル・ディレクター(ひろしまイニシアティブ)」を置き,これまで国連紛争調停官や環境省国際調整官,経済産業省大臣官房参事を歴任し,現在も紛争調停官そしてプロフェッショナルの交渉人として世界で活躍されている株式会社KS International Strategies代表取締役社長兼CEO 島田 久仁彦(しまだ くにひこ)氏に就任いただくこととなりました。島田氏には,幅広い国際的なネットワークとご経験を活かして,核兵器廃絶が国際合意となるよう各国政府・国際NGOなどとの交渉を行い,「ひろしまイニシアティブ」を推進していただきます。

ひろしまイニシアティブ骨子(確定版)

目的

 核兵器廃絶に向けた新たな提案を策定・推進することで,核兵器廃絶実現に向けた決意を改めて示し,核兵器のない平和な世界の実現に具体的に貢献する。

概要

 被爆75年を契機に,核兵器廃絶のための世界的な行動をすべての国,国際機関,市民社会に改めて呼びかける。

骨子(概要)

 ア 国連における核兵器廃絶目標の合意

2030年には,核兵器廃絶にむけた核兵器保有国を含む明確な国際合意が達成されるよう,さまざまな国際的プロセスにおいて働きかけを強める。

 イ 核兵器を拒否する世界的規範の強化

核兵器禁止条約への署名・批准をすべての国へ求めるとともに,核兵器の非人道性を世界に伝えていく若い世代の育成に力を入れる。

 ウ 核軍縮の促進と核兵器に依存しない安全保障の探求

核抑止に代替する核兵器に依存しない安全保障政策や核軍縮の具体的方策について研究と啓発を後押しする。

 エ 協働のためのプラットフォームの構築

国,国際機関,市民社会の間のパートナーシップを促進し,協働のためのプラットフォームを構築する。

「ひろしまイニシアティブ」骨子について

へいわ創造機構ひろしま 【略称:HOPe (ホープ) [Hiroshima Organization for Global Peace]】

目的

 様々な主体とのネットワークを構築しながら,国際社会の平和と発展に貢献し,核兵器のない平和な世界の実現を目指すことを目的とする。

主な機能

 ・核抑止に代替する新たな安全保障政策に関する研究機能

 ・核兵器廃絶と国際平和の実現に貢献する人材育成機能

 ・核兵器廃絶に向けた賛同者を増やし行動につなげる情報発信機能

 ・平和問題解決へ主体的に行動するコミュニティの形成機能

 ・平和に関する資源の集積機能 など

構成する団体(一覧)

 代表:広島県知事,構成団体:20団体

広島県市長会,広島県町村会,中国経済連合会,広島商工会議所,広島経済同友会,広島県経営者協会,日本青年会議所中国地区広島ブロック協議会,連合広島,広島大学,県立広島大学,広島市立大学,広島経済大学,広島修道大学,広島女学院大学,国際協力機構中国センター,ひろしま国際センター,ユニタール広島事務所,ひろしまNPOセンター,NGOひろしま,広島県(順不同)

設置方法

 既存のひろしま平和推進ネットワーク協議会を改組して設置する。

設置場所

 広島県庁地域政策局平和推進プロジェクト・チーム内

設置時期

 令和3年4月1日から

■プリンシパル・ディレクター(ひろしまイニシアティブ) 島田 久仁彦氏について

島田 久仁彦(しまだ くにひこ)

1975年生まれ。大阪府出身。同志社大学,米アマースト大学を経て,2002年ジョンズ・ホプキンズ大学大学院国際学修士(紛争解決・国際経済学)。 安全保障,環境・エネルギー問題の専門家。1998年より国連紛争調停官として数々の紛争調停に従事。2005年から環境省地球環境局国際調整官(2010年11月から2016年3月までは環境省参与)および経済産業省大臣官房参事(2016年6月から2018年3月)として主に気候変動交渉に従事。
NHKやCNN,BBC,France2など国内外メディアに出演し,国際情勢,安全保障問題,環境・エネルギー問題などのコメンテーターを務めたり,多国籍企業の交渉アドバイザーやリーダーへの交渉・コミュニケーションのコーチを務めたりと,活動は多岐にわたる。

 

島田 久仁彦氏発言要旨

みなさま,初めまして。この度ひろしまイニシアティブのプリンシパル・ディレクターに就任いたします,島田久仁彦と申します。私が原爆の問題と出会ったのが,小学校の時に修学旅行で広島を訪れた時のことです。広島平和記念資料館を訪問しまして,はだしのゲンなど色んな本で読んでいた内容というものを,実際に資料館で目の当たりにすることになりました。非人権的で残虐で無差別であると非常にショックを受けました。当時のショックは今でも記憶に残っており,これまでコミュニケーションを生業とする国連紛争調停官や日本政府の交渉役として仕事をするに当たって,核の話,大量破壊兵器の話になった時,必ず当時の記憶が蘇ります。私はすべての人たち,特に子どもたち,次世代の人たちが笑顔で暮らせる,安心して暮らせる世界を作りたいと願ってきました。この思いは今も全く変わっていません。世界において一人でも多くの人たちが安心して暮らせる世界に核兵器は必要ないと考えています。この広島からスタートしている核兵器廃絶という運動が世界に広がっていき,賛同していく国や団体を増やしていく,そうした基盤を築いていくことに私自身協力・貢献できるよう目指してまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

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