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国際平和拠点ひろしま

広島県SDGsビジネスコミュニティ 参加者インタビュー

広島県は平成30(2018)年度から、SDGsに対する意識の向上と将来を担う若者世代の人材育成のための事業を開催している。これは県内の大学生がレポーターとなってSDGsビジネスに取り組む企業やNPOを取材。紹介記事を作成して、冊子やWEBという形で外部に発信するというもの。4年目となる今年も16名の学生が参加し、33の企業・団体を紹介した。今回はその大学生レポーターの中から仰木希海(写真右)さんと横山美月(写真左)さんに感想を聞いた。

■今回の取り組みに参加したきっかけは?

仰木:SDGsは高校の授業で環境問題を扱った時に知ったんです。私は自分の名前に“木”と“海”が入っていることもあって、自然が大好きで。それもあって環境が汚染されているということが衝撃だったんです。環境破壊もゴミ問題も人間の利益追求のせいで他の生態系を苦しめていることに憤りを感じたし、そのことを思ったら涙が出てきて……。大学生になって自分に何かできることがないか探していた時にこの企画を知って、自分と同年代の人や年上の人と意見を交換したり、みんなの生の声を聞きたいと思って参加しました。

↑「ひろしまSDGsフォーラム」で取材の成果発表をする仰木さん

横山:私はもともとSDGsのことを知らなかったんです。でも大学の授業の中で、公共の資源をいかに守るかという経済学の話があって。それは「人が利益だけを求めて公共の資源を消費していくと結局は誰も幸福にならない」という内容だったんです。そういう状況をいかに打破するかという意味でSDGsの話題が出て、先生からもこのプロジェクトへの参加を勧められました。

■取材で印象に残ったことは

仰木:私は中国放送、広島テレビ、広島ホームテレビなどメディア系の企業への取材が多くて。どういう情報を選択するのか、情報発信側の難しさを感じました。あと私はゴミ問題に興味があったので、グループとしての活動以外に、廃棄物収集・リサイクルを行っている株式会社コーヨーさんに個人的に連絡をとって取材に行ったんです。実際の現場を見せてもらうとゴミの分別が徹底されておらず、電池が混ざっていたり包丁が入っていたり。そういう状況を目の当たりにして、自分たちの消費者としての責任を改めて感じました。

横山:私が所属するグループは金本商会、新和金属、寺田鉄工所、SMBCコンシューマーファイナンスと業態が全く違う4社に取材に行きました。そこで気付いたのはみなさん自分たちの持つ技術や知識に合った形でSDGsに取り組んでおられるということ。SDGsに自分たちを合わせるのではなく、自分たちのできることの中でSDGsの項目に合致するものに取り組んでいくことが長続きする秘訣なのかもと思いました。

↑横山さんは「ELEVEN」チームに所属して取材を行った

■これからどんなことに取り組んでいきたいですか

仰木:これまで私はひとりでSDGsに取り組んでいたけど、今回のプロジェクトに参加したことで友達も興味を持ってくれて、「SDGsって何なの?」「あれSDGsの色じゃない?」って声を掛けてくれる人が増えたんです。いろんな方の話を聞いて、SDGsはひとりでは達成できないって感じたばかりだから、自分の活動がまわりにいい影響を与えられたことが嬉しくて。今後も大学の友達に、「SDGsに興味ある?」って聞くのはカタいので、「それSDGsじゃん!」みたいに言って広めていくつもりです(笑)。

横山:私は今回のプロジェクトに参加して、SDGsに対する考え方の幅が広がりました。以前はSDGsは企業活動の一環というイメージだったけど、「SDGsは人と人とのつながり」「1項目を達成したら他も連鎖でつながっていく」と教えてもらって。今はSDGsという大きな目標があるから人が集まってつながれると考えています。私は大学生でフットワークも軽いので、今後はサークルを作ったりしてSNSで発信していきたいです。

仰木希海(おおぎ・のぞみ)さん。安田女子大学現代ビジネス学部公共経営学科1年生。今回所属した「ちのっぴ」グループで若者のテレビ離れに対する解決策を提案。

横山美月(よこやま・みづき)さん。安田女子大学心理学部ビジネス心理学科2年生。趣味はスキューバダイビング。海に浮かぶゴミも環境に関心を寄せた一因となった。

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