講演概要

これまでの経済人会議で実現できたことと，まだここを頑張りたいなという点は何ですか？

会議では，いかに平和が重要で，しかも自分たちのビジネスに大きく関係する，あるいは関係する可能性があると気付き，ビジネスを考えることの重要性を共有いただけます。一方で，広く実践していく，強く意識して実践してくところまではつながっていません。環境問題は，かつては企業にとって外部の話だったものが，企業内部の戦略として重要な話になっています。それを目指していかなければいけません。

行動に結びつくために必要なものとは何だと思いますか。

環境問題も，ずっと言い続ける人がいて，一定の量を超えたところで立ち上がってきました。平和の問題も，重要なビジネスのプラットフォームであり，そこに貢献できるということを広めて，クリティカルマスまで持っていく必要があると考えています。

本日視聴されている方には，ぜひ第一歩を踏み出してでいただいて，この後仲間になっていただければ嬉しいです。

世の中が平和になるというのは，少しでもよい世の中にしようということだと思います。平和という言葉はすごく大変なことのように思うかもしれませんが，よりよい社会，世界を作っていくということが平和につながっていきます。まず，そのために自分たちの会社の力を使って何ができるか考えてもらえると，これはほぼSDGsと一致してくると思いますが，それを実践していただく，それが最後に平和までつながるという意識につながっていくとよいと思います。

東京セッションの役割は？

多くの企業があり，若い人やベンチャーも多い東京の地で広めていただくのは嬉しいことです。我々は広島で行っていますが，ローカルなものとは思っておらず，むしろグローバルに平和の中心が広島であると，地球は丸いので，平和のことは広島が中心であるという，そういう感覚でやっています。

今後東京セッションに期待する役割は何ですか。

次代を担うのはまさに若いみなさんです。最終的に核兵器の問題につながっていけばと思っていますが，従来の安全保障のあり方や，平和についての考えが，若干固着しているようなところがあり，それが地球にとって大きなリスクになっていると思っています。環境問題も，若い世代が将来について懸念を持ち，それが伝わっていきました。若い力が集まっている東京において，次の時代を考えていかなければならない皆さんに考えてもらうということにつながると，大きな力になると思いますので，そういった役割を果たしていただけると嬉しいです。

若い世代が平和を考えるための機会についてはどう考えていますか。

紛争の原因は水，資源，食料を巡るなど，民族や文化もありつつ，経済的な利害が背景になっていることがとても多いです。それを改善するためにできることは，教育や自由なビジネス，適切な医療を提供することなどたくさんあります。安定した社会を作ってはじめて平和な社会が出てきます。医療や教育はとても身近な課題と思われるので，そこから入って，それがどう平和につながるのだろうと考えてもらえると，国際平和がもっと身近な，自分のいる世界からつながっていると理解いただけるのではと思います。

参加者へのメッセージをお願いします。

今日集まっていただいているみなさんは，集まるだけで一つの行動をとっているということだと思います。関心をもって，セッションに参加してみるとか，ひとつひとつの行動の積み重ねが最終的には世界を大きく動かしていくことになります。つまり，平和というのは他人ごとではなく自分ごとであるということです。自分ごとをひとつひとつ増やして，もう一歩もう一歩活動を増やしていただけると嬉しく思います。ぜひ一緒に，この問題を考えていきましょう。

イベント概要

 

「２０２１世界平和経済人会議ひろしま東京セッション」

分断を癒し、乗り越える行動とは

～対話、共感、ソフトパワーによる平和への貢献が変える経済、社会、そして世界～

 

 

日時：10月8日（金）10:00〜21:00

場所：ライブ配信（スタジオ会場：CIC Tokyo）

主催：世界平和経済人会議ひろしま東京セッション運営委員会

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