ひろしまイニシアティブ解説vol.3
~「ひろしまイニシアティブ」の4本の柱って?~
広島県が策定を進め,HOPeが推進する「ひろしまイニシアティブ」とはなにか,なにが書かれているのか,ちょっとだけかみ砕いて解説します!
第3回の今回からは,「ひろしまイニシアティブ」の4つの柱について説明したいと思います。
今回は,1本目の柱「国連における核兵器廃絶目標の合意」です。
1本目の柱 国連における核兵器廃絶目標の合意
国連は,2045年に創設100年を迎えます。
この創設100年を目指した目標の中に,国連加盟国が一致して,核兵器廃絶の達成を位置づけるべきです。このために,遅くとも2030年には核兵器保有国を含む明確な国際合意が達成されなくてはならないと考えています。
なぜ国連の目標なの?
国連(国際連合)は,平和維持と社会の発展を目的として作られた国際機関で,外務省によると2021年3月時点の国連加盟国は193か国にものぼります。
国連には,この193の加盟国が決定したことを実行する機能があります。
一方,国連では,多くの核兵器廃絶に関する決議が採択されてきましたが,いまだ,世界には1万3,000発を超える核兵器が存在しています。
核兵器国も参加する国連で,国際合意を改めて達成することは,核兵器のない平和な世界の実現を目指すうえでとても重要です。
SDGsに取り組む世界の大きな流れ
また,「SDGs(持続可能な開発目標)」は,みなさん一度は耳にされたことがあるのではないでしょうか。
SDGsは2015年に国連サミットで採択された,2030年を目標年とした世界共通の目標です。
いま,世界各国の政府や国際機関,企業を含む市民社会は,この国連のSDGsを達成するために取組を進めています。
世界がSDGsの達成に向けて取り組む大きな流れからも分かるように,国連の目標は世界に大きな影響力を持つのです。
国連の目標に掲げられれば,核兵器の廃絶に向けて世界は動き始めることが期待できます。
なぜ2030年なの?
2030年は現在のSDGsの達成期限とされている年です。この頃までにSDGsの次の国連の目標が定められることが見込まれます。これを受けて,広島県でも,2020年に策定された「安心▷誇り▷挑戦ひろしまビジョン(広島県の総合計画)」の10年後の目標に,「核兵器の存在を前提としない,新たな安全保障政策に基づく多国間枠組みに,核兵器国を含む全ての国の合意,参加を得て,核兵器廃絶の実現に向けた具体的な道筋が明らかになっています。」と掲げられています。
簡単に言うと,2020年の10年後,つまり2030年には「すべての国の合意,参加を得て,核兵器廃絶の実現の目途がついている状態になっていること」を目指すということです。
このことから,「ひろしまイニシアティブ」でも2030年を目標年として掲げています。
次回は,2本目の柱「核兵器を拒否する世界的規範の強化」について解説します!
ひろしまイニシアティブ(骨子)
英語:Hiroshima Initiative (Outline) [provisional Translation]
ひろしまイニシアティブ(骨子)(PDF一括ダウンロード)
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