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国際平和拠点ひろしま

J・F・ダレス,原爆に抗議

2020年は広島・長崎に原子爆弾が投下され75年目となります。

「広島県史 原爆資料編」に掲載されている原爆に対する国際的反応:海外の新聞論調を紹介します。1945年8月6日に広島,8月9日に長崎に投下された原子爆弾について海外の新聞はどのように報じたのでしょうか。

本県が進めている国際平和拠点ひろしま構想の趣旨と合致しない論調も含まれますが,原子爆弾投下を海外でどのように伝えたか知っていただくため 「広島県史 原爆資料編」に掲載されている新聞論調をそのまま掲載しています。

J・F・ダレス,原爆に抗議

昭和20.8.29 クリスチャン・センチュリー紙

[米国議会図書館蔵]

 

指導者,原爆に抗議する

連邦協議会委員会のオクスナムとダレスは宗教とのかかわりあいについて声明を発す

ニューヨーク,8月17日——G・ブロムリー・オクスナム司教とジョン・フォスター・ダレスは,それぞれ連邦協議会の会長であり,その委員会の委員長であるが,正義にもとづく恒久平和について,共同声明を発し,次のように宣言した。すなわち,世界が「一夜にして,国際管理体制を強力に必要とするようになり,またその管理も相互信頼のうえに行なわれなければならない」。彼らは,“科学の奇跡”と呼ばれている原子爆弾は,世界を人間の住めない所にできるのだと警告した。彼らはまた,日本の爆撃を一時中止して,国民に考える余裕を与えるべきだと主張した。彼らは声明の中で,われわれの前に,今や選ぶべきふたつの道が用意されていると宣言した。その一つは,「ただちにわが敵に対し,今まで人が想像をしたこともない大量破壊を行なうこと。……もし,キリスト教国を表明する私たちが,原子力をそのように使用することについて道徳的に何ら拘束を受けないと感ずるのであれば,わが国以外のだれもがこの決定を受け入れるだろう」。今一つの選択は,「私たちの持ちあわせる知識なるものは,もともと人間の恩恵のため,信頼をもって用いられるものであると考えること。……私たちは,この難問にあたって,当局が,キリスト教に即した政治の道を見つけ,それに従うことを祈る。また私たちは,国民に対しても,正義にもとづく恒久の平和を推し進めるべく,あらゆる手段を講ずることを強く要望するものである」。

(小倉 馨訳)

出典 広島県史 原爆資料編

 

 

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