Sending ”Hiroshima Watch 2024" to member states of United Nations「ひろしまウォッチ」を国連加盟国へ送付しました
広島県 / へいわ創造機構ひろしま (HOPe)は、令和6年8月28日(水)、 核兵器のない平和な世界を実現していくため、各国の核軍縮に関する義務の履行状況を確認するとともに、今後、各国が何をすべきか明らかにし、行動を促す「ひろしまウォッチ」 を、日本を含む国連加盟全193か国及び2地域に向け、広島県知事の書簡とともに送付しました。
広島県知事の書簡では、「ひろしまウォッチ」を 被爆地広島からの呼びかけとして、 核保有国や核の傘の下にある国々をはじめとした関係国の核兵器廃絶・核軍縮に向けた責任を明らかにし、各国に対して、核兵器廃絶へ向けてしっかり取り組んでいただくよう求めていく決意を明らかにするとともに、各国に対し、 核兵器のない平和な国際社会の実現に向けた、具体的な行動を取っていただくことを要望しています。
(以下、知事書簡本文)
本日、ここに「ひろしまウォッチ」をお届けできますことを大変光栄に思います。
今年、広島は、原爆投下から数えて79回目の8月6日を迎えました。1945年8月6日、広島には、 人類史上初めて、原子爆弾が投下され、その年の12月までに、14万人もの人々が、命を落としました。そして、今なお、多くの被爆者が、後遺症で苦しんでおられます。
しかしながら、現在、ロシアによるウクライナ侵略の長期化やイスラエルとハマスの武力闘争など、国際的な安全保障環境が厳しさを増す中で、核兵器をめぐる状況についても、その使用の脅威が高まるとともに、核兵器、核抑止への依存をより強めようという動きが活発化するなど、これまでになく厳しい状況にあると認識しています。
そのような中、広島県では、核軍縮に向けた多国間協議の場として、「ひろしまラウンドテーブル」を毎年実施しています。「ひろしまラウンドテーブル」では、国内外の核軍縮・国際関係の専門家・実務家の方々を参加者としてお迎えし、その議論の成果を、議長声明等の形で、国際社会に向けて提言してきたところです。
今年7月には、日本、オーストラリア、中国、韓国、ロシア、アメリカからの核軍縮・国際関係の専門家・実務家の参加を得て開催された「ひろしまラウンドテーブル」において、従来の議長声明に代えて、今回、初めて「ひろしまウォッチ」を作成しました。
具体的には、NPT第6条など核軍縮に関連する各国の義務やコミットメントについて、取組が進んでいない箇所を具体的にウォッチ(監視)し、各国が具体的に何をなすべきか提言することで、核軍縮・核兵器廃絶に向けた取組が少しでも前進するよう、その行動を促していくものです。
「ひろしまウォッチ」によって、核保有国や核の傘の下にある国々をはじめとした関係国の核兵器廃絶・核軍縮に向けた責任を明らかにし、各国に対して、核兵器廃絶へ向けてしっかり取り組んでいただくよう求めていきますので、是非ともご一読ください。
被爆地広島からの呼びかけとして真摯にお受け取りいただき、核兵器のない平和な国際社会の実現に向けた、具体的な行動を取っていただくことを要望いたします。
最後になりましたが、貴職のご健勝とご活躍を祈念するとともに、近い将来、ぜひとも被爆地広島を訪問し、被爆の実相に触れ、核兵器のない平和な国際社会の実現に向けて、ともに歩んでいただくことを期待しております。
敬具
へいわ創造機構ひろしま 代表
広島県知事
湯﨑 英彦
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