駐日カンボジア王国大使館より,世界平和に関する若者へのメッセージをいただきました。
2021年3月1日
平和は敵対心と暴力のない状態と定義できるところ,戦争は正反対の意味を持ちます。人によって,平和と戦争の解釈は様々です。「平和にするには戦争が必要」と考える人もいます。このキャッチコピーは時代遅れであると,私は主張します。こういった考えは永遠に忘れられなければなりません。
戦争をするための理由は,どんなものでも決して正当化されないと私は強く信じています。戦争が破壊,苦痛,分断,飢えしか我々にもたらさないのは,歴史が示すとおりです。戦争を選べば,発展や幸せは決して叶いません。核戦争が勃発した暁には,より悲惨な,もしくは誰も想像できないような結末が人類に及ぶでしょう。1945年8月6日と8月9日の再現など,だれも見たくはないのです。
カンボジアは,核爆弾による日本の過去の悲劇を共有し,大量破壊兵器の根絶を強く訴えます。カンボジアは核兵器不拡散条約(NPT)の締約国です。多様性の世界に生きている今,我々は諍いより協調を選ぶべきです。対話,忍耐,信頼構築の文化を育むべきなのです。ともに手を取り合い,戦争のない,核兵器のない世界を作り出そうではありませんか。
未来を担う若者たちが世界情勢に興味を持ち,携わる姿を目の当たりにして,私はとても勇気づけられています。カンボジアをはじめ様々な国々の若い世代が参加するひろしまジュニア国際フォーラムを,こころから応援いたします。核のもたらす大惨事や核兵器廃絶について若者たちのシンクタンクが意見交換をする場となったこのフォーラムに,世界中からさらに多くの参加者が集まることを期待しています。
敬具
ウン・ラチャナ
特命全権大使
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第5回ひろしまジュニア国際フォーラム(オンライン) を開催しました
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