全国、全世界へ「世羅」の魅力を発信! 道の駅から、 セラナンデス! なまちづくりを |
新型コロナによる観光客の減少。行き場のなくなった特産物を救うのは―。全国道の駅満足度ランキングトップクラス「道の駅世羅」を運営する世羅町観光協会の打開策に迫る!
道の駅が生み出した新たな戦略
学生: 新型コロナの影響で観光客が減少し、世羅町も大きな影響を受けたと思います。世羅観光の拠点である「道の駅世羅」では、どのような対応をされましたか。
西原: 外出自粛ムードが強まり、道の駅の客数も減少しはじめ、普段ならば道の駅で販売されるはずの生産物が行き場をなくしていたんです。なんとかしたい思いで、会員の協力を得て、早い段階でオンラインショップの運営を本格化させました。また、例年は観光客向けにPR しているプレミアムチケットを、今年は町民にも利用してもらえるよう呼び掛けました。
物販だけで終わらせない「つながり」
学生:それらの取り組みをする中で、新たに得られたものはありますか。
西原: オンラインショップを情報発信の手段として使用することで、世羅の魅力を広く周知することができました。これまでは、世羅に来た方を対象に商品を提供していましたが、ネットを使えばお客様を待つだけでなく、自分たちから発信できるので、商品を全国、全世界に届けることができています。生産物を世羅に留めるのではなく、広く流通させることで、食品ロスの発生を抑制することもできました。広範囲にわたって新たなつながりができたことで、今後、直接世羅を訪れ、世羅の良さを知ってもらえる可能性を広げることができました。新型コロナ後には、ぜひ世羅町に足を運んでいただきたいです。
withコロナでさらに深まる地元愛
学生: 「 道の駅世羅」が大切にしていること、また withコロナの社会における道の駅の役割を教えてください。
西原: 地域の方と作り上げてきた5年間、多くの人の支援があり、客数や売上は右肩上がりできています。これまでも、これからも、世羅に関わるすべての人に感謝の思いを持つことが大切ですね。道の駅は、地元の方との協働でなければ成り立ちませんから。今後も地元の方と協力しながら、オンラインショップも続け、地元の食材を生かしたコーナーや産直市を充実させるなどの工夫をしながら、観光客と地元の人をつなぐ場として地域に貢献していくことが、道の駅の役割です。
上: 道の駅世羅のロゴ 世羅の自然の豊かさを感じます! 下左:「世羅へ足を運んでください」と西原事業部長 下右: 特産品とプレミアムチケット チケットでお得に、おいしい特産品を買ってみた!
一般社団法人 世羅町観光協会
世羅郡世羅町川尻2402 番地1号
0847-22-4400
今回お話しを伺った方
事業部長 西原 淳さん
私たちが取材しました!
宮田菜穂(安田女子大学):生産者さんともつながりました!
前久保可南子(広島女学院大学):ぜひご自宅で世羅の魅力を!
石津小雪(安田女子大学):コロナ×観光のあり方を学べた!
編集者からのコメント
「道の駅世羅」は、従来のあり方にとらわれない“新たな道の駅の役割”を生み出し、さらにそれが、本来の役割である地域振興にもしっかりつながっていることに感銘を受けました。SDGs 的視点からも観光協会と生産者の協働が、地域経済の維持や、世羅の魅力に惹かれたリピーターの増加など地域全体の活性へとつながり、訪れたい町、さらには住みたい町になっていくのではないでしょうか。これからの世羅町がとても楽しみです。