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地域に根差した放送で広島を元気に
1952年に開局した広島県で唯一の民放ラジオ・テレビ兼営局であるRCC。地域に根差した放送活動を通し広島を元気にするためさまざまな活動を推進しています。
RCCは2020年11月にSDGsの推進を発表しました。それ以前の2004年からは、社員が節水・節電など省エネに取り組んで使わなかった費用を県内の環境団体に助成し活用していただく取り組み、エコロジーファンド(のちにRCCラブ・グリーン賞)を発足、2015年には被爆電車特別運行プロジェクトをスタートさせています。
広島の歴史を伝えるため走り続ける被爆電車
被爆電車を走らせることでヒロシマの歴史を伝えることを目的とした被爆電車特別運行プロジェクトは被爆70年の2015年にスタートし、今年で7年目、のべ2,700人が参加しました。
コンセプトは「走り続けることは伝え続けることだから」。
昨年はコロナ禍で乗車体験ができない中でも、プロジェクトは続けたいという想いがありました。そこで去年から実施方法を切り替え、例年通り被爆電車「653号」が広島市内を走ることに加え、平和を伝えるため車窓からの風景をライブ配信するといった新たな取り組みが実施されました。
ライブ配信で使用する動画は一般で応募のあったカメラマン12人も加わって撮影。このプロジェクトを通じて広島の歴史を参加者に感じてもらいたいという想いからでした。
電車が原爆投下の3日後に運行を再開し復興のシンボルとなったように、コロナ禍でも広島の町に勇気を与えられるような存在となるよう活動を続けます。
発信力を活かしみんなでSDGs
放送局の強みである発信力を活かし、県民や団体、企業などの取り組みを放送、配信し、みんなでともにSDGsの推進に取り組んでいるRCC。
被爆電車特別運行プロジェクトのように、さまざまな人たちとつながりが感じられるプロジェクトをこれからも行っていくといいます。
それが、SDGsの理念に合っていて、またこれからの広島を作っていくことに繋がっているのではないかと思います。
今回の取材を通じ、長く取り組んできたことも、現在のプロジェクトもSDGsに繋がっていて、持続可能な社会に2020年11月の宣言以前から貢献していることを実感しました。
また、みんなでSDGsの推進に取り組むため、視聴者目線での放送、多くの人にRCCを知ってもらう工夫もありました。
土砂災害危険個所が全国一多い地域という背景から、気象予報士の数を増やし、気象情報を発信する専門部署ウェザーセンターを発足したり、専門用語より誰もが親しみやすいよう体感的な情報を加えた発信を心がけたりしているそうです。
さらに、若者のテレビ離れが進む中でインターネットを利用した発信にも力を入れています。HPやスマホアプリIRAWを使い、ネットでRCCを知ってもらえる人を増やしています。こうした視聴者目線での発信が、広島で長く愛される放送局である理由なのだと取材を通じ実感しました。
取材者
近藤令奈(広島工業大学・4年)
田丸千夏子(安田女子大学・3年)
仰木希海(安田女子大学・1年)
株式会社中国放送
広島市中区基町21-3
082-222-1155(月曜から金曜 10時~17時)