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折り鶴タオルで、平和の結び目をつくる
山本株式会社は、主にタオル製品や寝装品などを中心に繊維製品を製造し販売されています。今回の取材では、主に「折り鶴レーヨンプロジェクト」についてお話を伺いました。
山本株式会社は、タオル製品を製造・販売するなかで、折り鶴の再生パルプ工場と紡績会社にご縁があり、2016年より折り鶴レーヨン糸を使用したタオル製品の開発を始めました。売り上げの一部は原爆ドームの保存事業基金や平和国際交流費などに充てられています。今日に至るまで、広島に大切に残されている世界遺産を社会貢献の視点から継続的に支援し、世界の平和と発展に貢献されています。
山本株式会社が取り組まれている「折り鶴レーヨンプロジェクト」は、こうして平和貢献へと実を結び、折り鶴再生製品を多くの方へ届けています。
より多くの人に伝えたい、届けたい
この広島の地で、折り鶴の再生繊維からタオル製品が製造されているということは、実はあまり知られていません。SDGsの目標の一つである、「平和と公正をすべての人に」とあるように、まずはこの事実を広島に住む人々へ、そしてより広く発信していくことが大切だと考えます。
さらに、平和な社会を実現するためにはひとりの力だけでなく、より多くの人の力が必要です。折り鶴タオルが生まれたように、それぞれの専門知識や技術を持つ企業同士が協力し合って生まれたものが、SDGsの取り組みに繋がっているのだなと感じました。まさに、SDGsの目標である「パートナーシップで目標を達成しよう」に合致していると思います。
折り鶴に託された想いを乗せ、新たな姿へ
山本株式会社はタオル製品を扱われているので、企業の方の雰囲気も柔らかい印象を受けました。取材させていただくなかで、他の企業や顧客との関係をとても大切にされていることが強く伝わってきました。
折り鶴タオルは、世界中の人々から贈られた折り鶴が、平和への願いが込められた新しい姿に生まれ変わったものです。その新しい姿で、平和を願う人々の想いとともに、また新しい持ち主の手に渡ります。そうして人々の間で平和が繋がっていくのだなと感じました。
折り鶴に込められた平和への想いや平和実現の大切さを昇華した折り鶴タオル製品が、広島の時代背景や平和実現という目標とともに、将来、より広く知っていただけることを願っています。
取材者
帯刀萌花(安田女子大学2年)
原田ゆめの(安田女子大学3年)
中津久瑠微(安田女子大学3年)
山本株式会社
広島県広島市西区商工センター6丁目2-17
082-208-2522
http://www.yamamoto-taoru.com/