国連訓練調査研究所(UNITAR)広島事務所が実施する「核軍縮不拡散研修」の研修生と講師が湯﨑知事を表敬訪問しました
令和5(2023)年2月15日に,UNITAR広島事務所が実施する「UNITAR核軍縮不拡散研修」の研修生(10か国18名)と講師が,湯﨑知事への表敬のため,広島県庁を来訪されました。
同研修プログラムは,2015年に第1回目が開催され,今年で8回目を迎えます。毎年,アジア地域の外交や防衛の若手実務担当者を広島に招き,被爆の実相や核軍縮・不拡散を進めていくための専門知識や交渉術などについて研修を実施しています。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受けて,広島での対面研修は,2020年2月を最後に中止され,オンライン形式の研修に変更されていましたが,今回,3年ぶりに広島で研修生を迎えることができました。
冒頭,UNITAR持続可能な繁栄局長兼広島事務所長の隈元美穂子氏が,今回の研修を実施するにあたって,広島県から受けた支援への謝辞とともに,「核兵器禁止条約(の締約国会議)などの会議の場で,この研修プログラムの修了生を見かけるようになり,プログラムの実際の効果やネットワークを実感しています。」と述べられました。
湯﨑知事は,研修生への歓迎のことばに続き,「核兵器はこれまで国家安全保障の文脈で語られてきましたが,核兵器の使用よって影響を受けるのは人間なのです」と述べ,現在,広島県/へいわ創造機構ひろしま(HOPe)が進めている,国連の次期開発目標に核兵器廃絶を位置づけることを目指す取組などを紹介しました
研修生を代表して,ベトナム外務省のグエン・アンさんは,「私たちが広島にいるのは,核兵器の問題とどのように向き合い,そして取り組むのかを学ぶためであり,そして近い将来,核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議の場などで,大きな変化を生み出すことになるでしょう」と述べられました。
また,今回講師の一人として海外から来広された,包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)コンサルティング・アドバイザーで,元国際原子力機関(IAEA)検証・安全保障政策課長のタリク・ラウフ氏は,今回の研修の意義に触れ,「(参加している)彼らが力をつけ,知識を得れば得るほど,国際的な場で核兵器廃絶を推進し,核兵器のない世界を実現するために貢献することができるのです」と述べられました。
研修生の皆さんは,5日間の日程で,座学の他,平和記念公園や平和記念資料館の視察、被爆体験講話の聴講などを通して,核兵器問題について理解を深めます。
今後も広島県/へいわ創造機構ひろしま(HOPe)は,本研修プログラムをはじめ,UNITAR広島事務所の活動を全力でサポートしていきます。
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