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国際平和拠点ひろしま

Leaning from Hiroshima’s Reconstruction Experience: Reborn from the Ashes vol1プロローグ「広島の復興」が持つ意味:はじめに

本書『広島の復興経験を生かすために―廃墟からの再生―』は,広島県が平成23(2011)年に発表した「国際平和拠点ひろしま構想」の提言に基づき,広島県と広島市の連携事業としてその翌年度から2か年実施した「ひろしま復興・平和構築研究事業」の成果をまとめた報告書である。

この事業の目的は,広島の復興プロセスを多角的に検証・分析することにより,広島が今日,国内だけでなく海外からも認知されている「復興を成し遂げた街・平和を模索する都市」というアイデンティティーの形成過程を明らかにすることにある。記述に当たっては,以下の点を考慮した。まず,人類史上初の原子爆弾の投下により未曾有の破壊を経験した広島が,さまざまな困難を乗り越えて立ち上がるプロセスを,市民の努力だけでなく,国内や海外から差し伸べられたさまざまな支援も視野に入れながら描く。

また調査対象の時期は,原則として昭和 20(1945)年の被爆時から昭和 50 年代(1975 ~ 1984 年)ご ろまでを基本としつつ,項目により被爆前にさかのぼり,あるいは昭和 50 年代以降の時期にまで範囲を拡大する。その上で,今日,世界の人々から付与された「平和都市」「復興都市」広島のイメージがどのようにつくられてきたのかを,広島にいる私たちの手で,現在からさかのぼって検証しようというのが,本書の試みである。

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