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国際平和拠点ひろしま

Leaning from Hiroshima’s Reconstruction Experience: Reborn from the Ashes vol2発刊にあたって

本書は,広島県と広島市で構成する国際平和拠点ひろしま構想推進連携事業実行委員会が,平成25年度に取りまとめた『ひろしま復興・平和構築研究事業報告書広島の復興経験を生かすために-廃墟からの再生-』の一層の充実を目的として,広島の復興の歴史や発展の軌跡における,紛争終結国等からの研修生のニーズの高いテーマを取り上げて実施した調査研究の成果を報告書としてまとめたものである。 

平成25年度に取りまとめた報告書では,広島が,様々な困難を乗り越え,復興を果たしたプロセスについて,破壊の中から市民がいかに立ち上がってきたのかという市民の内発的な要因と,広島に差し伸べられた国内外からの様々な支援という復興を促した外的要素を相互に連関させながら調査・分析することにより,現在の広島のアイデンティティ―復興を成し遂げた街,平和を模索する都市―の来歴の検証を行った。 

今回の調査研究では,教育と医療の2つのテーマを取り上げた。教育については,爆心地近くの小学校の復興過程とそれに地域社会が果たした役割の検証を通じて,研修生の関心の高いテーマであるコミュニティの復興と教育現場の復興の関連について示唆した。医療については,壊滅的な破壊と,それまでの知識や経験のおよばない未知の状況から,広島の医療現場が比較的速やかな復興を遂げたとされることについて具体的事例の紹介を交えつつ,原爆投下による人的被害への対応の過程を検証した。 

本書が,広島で復興を学ぶ人々の関心に応え,紛争終結国における復興・平和構築の取組を後押しし,平和な国際社会の実現に向けた取組が一層促進されることを期待している。 

最後に,執筆者の方々をはじめ,本研究にあたり貴重な助言や資料提供などに御協力いただいた関係各位に深く感謝申し上げる。 

平成28年3月 

国際平和拠点ひろしま構想推進連携事業実行委員会 

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