(3) 対象国
『ひろしまレポート 2019 年版』では、 NPT 上の 5 核兵器国、NPT に加入せず核 兵器を保有している(と見られる)3カ国、 非核兵器国のなかで核兵器拡散の懸念が持 たれている国、軍縮・不拡散イニシアティ ブ(NPDI)参加国、新アジェンダ連合 (NAC)参加国、「核兵器の非人道的結末」に関する共同ステートメントの参加国などのなかから核軍縮、核不拡散及び核セキュリティの分野で積極的に活動する国、核軍 縮、核不拡散及び核セキュリティの今後の推進に重要だと思われる国(地理的要素も 勘案)の計 36 カ国を調査対象とした。『ひろしまレポート 2020 年版』でも引き続き、 これらの国について調査、分析及び評価を 行った。対象国は、下記のとおりである (アルファベット順)。
➢ NPT上の5核兵器国:中国、フラン ス、ロシア、英国、米国
➢ 核兵器を保有する(と見られる) NPT非締約国:インド、イスラエル、 パキスタン
➢非核兵器国:豪州、オーストリア、 ベルギー、ブラジル、カナダ、チリ、 エジプト、ドイツ、インドネシア、 イラン、日本、カザフスタン、韓国、 メキシコ、オランダ、ニュージーラ ンド、ナイジェリア、ノルウェー、 フィリピン、ポーランド、サウジア ラビア、南アフリカ、スウェーデン、 スイス、シリア、トルコ、アラブ首 長国連邦(UAE)
➢その他:北朝鮮1
1 NPT 締約国は、1993 年及び 2003 年の北朝鮮による NPT 脱退宣言に対して同国の条約上の地位に関する解釈を明確にしていない一方で、北朝鮮は 2006 年、2009 年、2013 年、2016 年(2 回)、2017 年の 6 回にわたる核爆発 実験を行い、核兵器の保有を明言しているため、「その他」として整理した。