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国際平和拠点ひろしま

モンゴル国における医療技術支援プロジェクト

広島県は,特定非営利活動法人総合遠隔医療支援機構が,2018年6月から2022年2月までの期間に,独立行政法人国際協力機構(JICA)の草の根技術協力事業を活用して実施した,モンゴル国における医療技術支援事業に,提案自治体として参画しました。

モンゴル国の主要産業は鉱業と牧畜業ですが,鉱山で働く労働者の労働環境は劣悪と言われており,様々な粉塵を吸引することによる塵肺症の発生率は高いと予想されるものの,公的に把握されている塵肺症は予想される総数からすると極めて少なく,適切な診断がされていないという大きな懸念がありました。

ウランバートル市内の温水の配管(つなぎ目に石綿が使用される)
©️特定非営利活動法人総合遠隔医療支援機構
モンゴル市街地に放置されたアスベスト管
©️特定非営利活動法人総合遠隔医療支援機構

総合遠隔医療支援機構は,遠隔診断システムを使用して、病理診断や画像診断に関連する支援を行っています。呼吸器疾患の専門家である井内康輝広島大学名誉教授(病理学)が理事長を務めておられます。

井内康輝理事長(右から2人目)とウランバートルでの研修会の講師を務めた先生方
©️特定非営利活動法人総合遠隔医療支援機構

アスベスト曝露関連疾患の診断は,主として胸部CT検査で行い、疑いのある例は、病理診断で確認をとります。従って放射線科と病理科の医師を対象とした研修を企画し、それを支える技師の研修を加えました。あわせて400名近くの医師・技師の参加をえています。

広島大学病院における放射線科の研修
©️特定非営利活動法人総合遠隔医療支援機構

当初の二年間は計画に沿って順調に事業を進めていましたが,2019年度後半から問題となった,新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大によって,予定していた日本国内での研修やモンゴル国への渡航ができない事態となりました。

この非常に難しい状況において,総合遠隔医療支援機構は,研修資料を編集した上で冊子やデータとして提供し,また,CT検診のデーターベースを作成するなど,現地のニーズにきめ細かく柔軟に対応し,一貫して現地の医療の発展に貢献しました。

放射線科研修をまとめた冊子
©️特定非営利活動法人総合遠隔医療支援機構

新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大が続き,大変難しい状況にありますが,広島県は,今後も県内の様々な機関と連携して,国際協力を通した平和構築を進めてまいります。

 

お問合せ先について

①JICA草の根事業に関すること

JICA中国 市民参加協力課 ご担当:斉藤 様

TEL: 082-421-6305

Email: jicacic-coordinator1@jica.go.jp

 

②モンゴル医療技術支援プロジェクトに関すること

特定非営利活動法人総合遠隔医療支援機構 ご担当:田中 様

TEL: 082-221-1222

このページに関するお問い合わせ先

広島県地域政策局平和推進プロジェクト・チーム

住所:広島市中区基町10-52

Tel:082-513-2368

Eメール:chiheiwa@pref.hiroshima.lg.jp

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