○ 主なプログラム
・フィリピン・サイエンス高校の学生との交流
・NGO Buklod Tao訪問、非正規居住者地区(スラム街)見学
フィリピン・サイエンス高校の学生との交流
1月5日(金)受講生はフィリピン・サイエンス高校の学生との交流に臨みました。
フィリピン・サイエンス高校は、 フィリピン科学技術省直轄の理系の名門学校で、国内に16のキャンパスを持ちます。中でも今回訪問したメインキャンパスは最大規模を誇り、全国から優秀な生徒が集まります。
同校との交流は、2019年から5年連続(2021年・2022年はオンライン実施)で実施しています。
はじめに、同校のローレンス校長より、「フィリピン・サイエンス高校へようこそ、みなさんとの交流を通じて、お互いの国の文化、歴史などを共有し合えることを楽しみにしています」と歓迎のご挨拶をいただきました。その後、参加者同士で自己紹介及び交流にあたっての意気込みが述べられ、交流がスタートしました。
交流に際して、受講生が4つのグループに分かれ、事前に準備した日本文化の紹介やパフォーマンスを実施しました。
パフォーマンス終了後は、日本の伝統的な遊びを参加者同士で楽しむ様子や、書道パフォーマンスで披露した日本の四字熟語の意味について、現地の学生に英語で説明する受講生の様子が見られ活気に溢れていました。
また、受講生が発表した日本のお菓子について、一部フィリピンでも販売されていることや、日本のアニメソングがフィリピンでも人気があるとの発言もあり、日本の文化が普及していることを知った受講生は驚いた様子でした。
交流後は、現地の学生と学校内の施設見学を実施しました。見学中は、学校の施設についての会話だけでなく、それぞれの趣味や家族の話など様々な会話が交わされ、学生同士でさらに親睦を深めました。
NGO Buklod Tao訪問、非正規居住者地区(スラム街)見学
フィリピン・サイエンス高校を後にし、受講生は NGO Buklod Taoを訪問しました。 NGO Buklod Taoは、マニラ市内に拠点を置き、洪水により水害を受けた地域の支援や、水害により住処を追われた住民の保護などを行うNGOです。
訪問に際し、同組織の創設者であるカ・ノリ・アビナレス氏よりお話をしていただきました。ノリ氏は、「私の居住地や支援をしている地域は、約10年に1度の頻度で洪水が起こり、その度に私たちの生活に甚大な被害を及ぼしています。我々にとって気候変動の問題は将来起こりうるものではなく今まさに直面している問題です。」など、地域の現状や課題などについて述べられました。
ノリ氏のお話の後、受講生は、現地の住民の案内のもと、非正規居住者地区(スラム街)を見学しました。案内をしていただいた住民は、「洪水が発生した際は民家の2階(地上5m程度)まで浸水することもある。水害対策のため川沿いに壁が建設されているがそれだけでは不十分で、周辺住民の生活は頻発する洪水に脅かされている。」など深刻な被害に悩まされている現状を述べられました。
受講生は、現地の様子を目の当たりにし、自分達が当たり前のように送っている不自由のない生活が、決して当たり前ではということを認識した様子でした。