○ 主なプログラム
・イントラムロス及び周辺の史跡の視察
・NPO ユニカセ・ジャパンとの交流
イントラムロス内、その他マニラ市内の建造物の見学
1月6日(土)受講生はフィリピン・サイエンス高校の生徒と一緒にイントラムロス及び周辺の史跡を視察しました。
イントラムロスは、「壁の内側」という意味で1571年、スペイン人がフィリピン統治のために建てたマニラ最古の旧城壁都市です。
敷地内には第二次世界大戦時に、日本の占領下で処刑場や牢屋として使用されたサンチャゴ要塞が、当時とほとんど変わらない状態のまま残されていました。
また、要塞の地下牢には、大戦時に日本軍の侵略によって犠牲になった人々の実際の写真や、捕虜となった人々が拘留された様子を再現した模型が展示されています。
見学を通じて受講生は、国際平和の実現のためには、戦争で自国が受けた被害のみならず、自国が他国に与えた被害にも目を向ける必要性を認識した様子でした。
要塞の他にも、マニラ大聖堂や、第二次世界大戦時のフィリピン人犠牲者の追悼記念碑であるメモラーレ・マニラや、スペイン統治時代の上流階級の家を再現したカーサマニラ博物館などを見学し、フィリピンの歴史や文化などに触れました。
NGOユニカセ・ジャパンとの交流
マニラ市内で史跡の見学を終えた受講生は、NGOユニカセ・ジャパンとの交流に臨みました。
NGOユニカセ・ジャパンは、恵まれない環境下で暮らす人々のために、働く機会を提供し、生活環境を改善することを目指し、そのための教育や研修を実施しています。
今回の交流にはユニカセのフィリピン人スタッフであるマリベス・B・マナルス氏、メリー・グレイス氏に参加していただき、組織の活動内容やお二人の過去の経験などについてお話をしていただきました。
お話の中では、貧困が原因で学校に通うことができず、十分な教育が受けられなくなる事例や、年少者による犯罪、家族による虐待など貧困が引き起こす様々な問題について言及がありました。
また、貧困によるこれらの問題を解決するためには若い世代に対する教育が必要性であると述べられました。
お話の後、受講生は二つのグループに分かれ、お二方のお話について質問や感想を述べる機会をいただきました。
受講生からは、女性の地位の向上や、若い世代に必要な教育内容についての質問があがりました。また、「幼少期に辛い経験をしながらも、決して悲観せず、前向きに活動をされているお二人の姿や発言に感銘を受けた」と感想を述べる受講生もいました。