2021年 ピースマッチ(サンフレッチェ広島) ~One Ball. One World. スポーツができる平和に感謝~1/2
先日,閉幕した東京オリンピックでは,サッカー男子が3位決定戦に進み,大きな興奮をもたらしてくれました。
日本は惜しくもメダルを逃しましたが,この試合が行われたのは8月6日。広島に原爆が落とされ,多くの命が失われたあの日でした。
長崎県のご出身で,サンフレッチェ広島で選手として,そして監督として長く活躍された,森保一サッカー日本代表監督は,前日の会見で,「世界のみなさんと平和について考えるいい機会になる」と涙を浮かべながら語られました。
この8月6日,サンフレッチェ広島は,「サッカーが出来る喜び,スポーツが出来る喜び,この街で生活できる喜びをかみしめ,この当たり前の平和が永遠に続くことを心より祈念いたします」とチーム公式SNSに投稿しました。
また,同チームに所属する浅野雄也選手や,アンバサダー森﨑浩司さんらも,同様の投稿に平和に対する熱い想いを乗せ,発信されています。
OBである佐藤寿人さんも自身のSNSで原爆ドーム望む折り鶴の写真を投稿され,平和へのメッセージを寄せられています。
そのような中で,今年も,広島から平和を世界に発信する「ピースマッチ」が開催されました。
サッカーJ1サンフレッチェ広島は,被爆地で活動するクラブチームとして,2018年シーズンから8月6日直近のホームゲームをピースマッチとして位置付け,サッカーを通じて核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現を発信してきました。
本来は8月14日の開催予定でしたが,広島県を襲った大雨の影響を受け,9月5日の開催となりました。
今年のピースマッチの対戦相手は,スペインの強豪FCバルセロナやスペイン代表でも活躍したアンドレス・イニエスタ選手や,日本代表でも活躍する選手を多数擁するヴィッセル神戸です。
このピースマッチの開催前の9月3日には,サンフレッチェ広島の仙田信吾代表取締役社長と森﨑和幸クラブ・リレーションズ・マネージャーが平和記念公園の慰霊碑に参拝されたとのことです。
※なお対戦相手のヴィッセル神戸は,緊急事態措置実施期間中のため,来広を控え,サンフレッチェ広島が代理で献花されたとのことです。
サンフレッチェ広島,また対戦相手も含めて,このクラブに関わってこられた方々の平和に対する想い・祈り・感謝を「One Ball. One World. スポーツが出来る平和に感謝」と謳い,改めて,平和への想いを体現してきたサンフレッチェ広島というクラブは,まさに広島を象徴するもののひとつです。
当日,試合会場周辺のお祭り広場では,ピースマッチに合わせて,核兵器の廃絶と世界平和の実現に向けた発信を行うため,ピースマッチ関連グッズの販売のほか,選手・過去来場ゲストなどからの折り鶴展示,安田女子大学による「原爆ドーム,産業奨励館詳細カラー3Dモデル」,「スポーツと平和」タペストリーの展示,広島市による,被爆の実相や広島サッカーの歴史パネルの展示,折り鶴神輿の設置,広島県からも広島復興の歩みや放射線被曝者医療国際協力推進協議会(HICARE)のパネル展示を実施したほか,にぎわいステージでは,紙芝居『広島サッカー物語』がお披露目されるなど,平和に関する催しが開催され,多くのサポーターの方が足を止め,平和に対する想いを新たにされていました。
(参考)
朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/ASP8564SQP85UTQP01C.html?iref=amp_comment_button
サンフレッチェ広島ホームページ,公式インスタグラム
森﨑浩司公式インスタグラム
佐藤寿人公式インスタグラム
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