広島大学FE・SDGsネットワーク拠点(Network for Education and Research on Peace and Sustainability , NERPS )では、環境、社会政治、経済、技術の変化の中での平和と持続可能性の関係をテーマにしたウェビナーを開催しています。
今回のウェビナーでは、気候変動が平和構築の有効性にどのような影響を与えているか、また、平和活動がどのように新たなリスクに対応してきたかについて、SIPRIのFlorian Krampe氏に講演していただきます。
SDGsの視点から平和を考えるウェビナーとなっておりますので,ぜひご参加ください。
開催概要
日時:2021年2月12日(金)16:00-17:00
題目:Peace and Sustainability in the Anthropocene
講師:Florian Krampe, Senior Researcher, SIPRI (Stockholm International Peace Research Institute)
討論者:Mihoko Kumamoto, Director, UNITAR Hiroshima Office
※ウェビナーは全て英語で行われます。
申込方法など詳細はNERPSのウェブサイトをご覧ください。
https://nerps.hiroshima-u.ac.jp/efforts-list/efforts-list-719/
SIPRIについて
ウェビナーの講師をつとめるFlorian Krampe氏が所属するSIPRIと広島県は,核軍縮の具体的なプロセスを進展させるため,連携協定を締結し共同研究を行っています。
SIPRIとの共同研究についてはこちらをご覧ください。(本文は全て英語のみとなります。)
2016年度
- テーマ:完全な核軍縮という究極目標に向けて核兵器国と非核兵器国が連携する方策の検討 (Engagement on nuclear disarmament between nuclear weapon-possessing states and non-nuclear weapon states)
- 概要:核兵器廃絶に向けたアプローチを巡る,核兵器国,核傘下国及び非核兵器国の主張・立場の調査・分析を行い,核兵器廃絶の実現という目的に向けて,核兵器国と非核兵器国の間の対話を促進するための方策を二つ提案した。一つは「核兵器保有国及び非核兵器保有国の役割と責任の見直し」,もう一つは,「事故や戦争による爆発防止及び軍縮の促進に貢献する核兵器に関する措置の透明性」である。
- 本文:https://hiroshimaforpeace.com/wp-content/uploads/2019/09/sipri2017.pdf(PDFファイル)(1.02MB)
2017年度
-
テーマ:核兵器国及び非核兵器国双方の努力により核兵器削減を進めるための方策及び具体的な実施手順 (Setting the stage for progress towards nuclear disarmament)
-
概要:平成28年度の研究を踏まえ,より具体的な実施手段として,「核兵器国によるNPT第6条及び核兵器のない世界追及へのコミットメント再確認」,「核戦争を回避するための多国間宣言」,「非戦略核兵器のリスク低減」,「核軍縮検証業務を実施可能なものにする」,「非核兵器地帯の全締約国に対する消極的安全保障の適用」,「地域の軍備管理・安全保障プロセスの推進など」9つの提案を行った。
-
本文:https://hiroshimaforpeace.com/wp-content/uploads/2019/09/SIPRI2018.pdf(PDFファイル)(827.51KB)
2018年度
-
テーマ:核軍縮検証を運用可能なものにする (Operationalizing nuclear disarmament verification)
-
概要:平成29年度の9つの提案を踏まえ,核兵器保有国及び非核兵器保有国双方が関心を有する問題である「核軍縮検証」に焦点をあて,運用可能な核軍縮検証について検討を行った。新たな方法を発展させる一方で米ロ二国間管理条約等既存のノウハウする努力も怠ってはならない。一つの政策アプローチとして,UNのフレームワークの中で,多国間協議を行うことを提案する。
- 本文:https://hiroshimaforpeace.com/en/wp-content/uploads/sites/2/2019/09/sipriinsight1904_0.pdf(PDFファイル)(347.85KB)
2019年度
-
テーマ:核兵器の更なる制御に向けて:核兵器使用の閾値の増大 (Towards Greater Nuclear Restraint: Raising the Threshold for Nuclear Weapon Use)
-
概要:本レポートは,核抑制の姿勢の欠如が安全保障にもたらすリスクに焦点を当てている。一方では,問題は,技術開発,政治的緊張,および核軍備管理の膠着状態の結果として近年増大している核兵器の先行使用に関する不確実性に関係している。他方では,非核兵器国による大量破壊兵器(WMD)の拡散脅威に対応するため核の閾値を低下させるという長期的な傾向がある。レポートでは,5核兵器国(NWS)の現在の核政策の最も問題のある側面を特定したのち,教義の曖昧さを減らすための提言や核兵器使用の閾値を高く維持する信頼できる保証を含むより大きな制約を主張する。また,レポートでは,1968年の核兵器不拡散条約(NPT)の文脈の中で対話を追求するというNWSによる最近の合意に基づいて,核ドクトリンに関する幅広い国際的な対話のための概念的なツールを提供することを目指している。
-
本文:https://hiroshimaforpeace.com/joint-research-2/sipri-2019/