|
RPFの可能性
金本商会は、産業廃棄物収集運搬業と産業廃棄物処分業の会社です。廃棄物といえば、世界中で問題となる海洋汚染の原因の一つです。また、日本でもゴミの排出量の増加や埋め立て地の不足などさまざまな課題があります。そこで、金本商会では、産業廃棄物処分業で排出される廃棄物からRPFという石炭の代替となる固形燃料を製造し、工場の熱源や発電用途のCO2削減ができる製品として販売しています。RPFは、環境と社会問題を解決できる製品としてビジネスの需要も高まっています。
さらに、金本商会で生産されたRPFは広島県内の製紙会社などで使われており、地元で出たごみを地元で燃料として使用することで、資源の循環を実現しているといえるのではないでしょうか。
ごみを出す際に気を付けること
金本商会では、RPFの製造を始めたことで業績を倍以上に増やせました。処理能力も上がったことでごみを効率よく処理できています。また、世間でも年々RPFを使いたいという会社が増えているため、今後RPFの需要は増え、製造も盛んになっていくのではないでしょうか。
しかし、RPFは産業廃棄物を原料とするため品質が安定せず、同じ原料を一定量集めることも困難なのだそうです。それでは、排出量の多い家庭ごみを原料として利用するのはどうでしょう。家庭ごみは、排出量は多いですが、分別がきちんとされず乾電池などが混ざっていると製造工場で火災が起こるなどのトラブルが発生することもあります。
ですが、家庭ごみを出す私達が、ごみの分別をしっかりとすることで、ごみのリサイクルや廃棄物処分業会社の安全を守り、将来的には家庭ごみから燃料を作り出すことも夢ではないかもしれません。
ごみを燃料に変えることで
私たちはRPFの注目度について、世界的な取り組みであると思っていたため、現在日本だけでしか行われていないと知り驚きました。ですが、石炭を輸入するよりもRPFを製造し使用することで自給自足しようという理由から、天然資源が少ない日本で採用されていることに納得しました。また、ごみは減らそうにもなかなかすぐに減らせるものではないため、それを再利用し固形燃料に変えることは、海洋汚染や埋め立て地不足の問題解決に貢献できるのではないかと取材を通じて思いました。
取材者
友井 憂香 (安田女子大学3年)
横山 美月 (安田女子大学2年)
山中 千加 (安田女子大学1年)
株式会社金本商会
広島市安佐北区可部9丁目1番23号
082-818-4382