アースヒロシマ
目の前の人を幸せな気持ちにすることを続けていくことで平和にも繋がる
広島の製造業とクリエイターが連携し、平和への願いを込めたグッズを創って世界に届ける広島発のPeaceブランド「EARTH Hiroshima(アースヒロシマ)」プロジェクト。発起人のソアラサービス代表・牛来千鶴さんにその取り組みについて話を伺いました。
3年半前に立ち上げた「EARTH Hiroshima(アースヒロシマ)」は、世界へ届ける広島発のPeaceブランドです。広島のさまざまな製造業の会社とクリエイターを繋いで、広島の外国人観光客の割合が高い欧米の方向けの商品を生み出してきました。現在、広島を中心に30か所以上の店舗で販売をさせていただいています。
立ち上げのきっかけは、関東で活躍ののちにUターンしてきたクリエイターさんと、「オリジナルのものを作りたい」という広島の製造業さんと、私たちが一緒にチームとして商品を作れば“得意分野を生かして活動ができる”という考えからです。
また、25年前に大病をした時に夢で“地球”を見たんです。自分が被爆二世であることもあって、いつか「平和に繋がるようなことをしたい」とずっと考えていました。それが今やっと、こうして仕事として形にできています。
扱う商品の中には「折り鶴再生紙」を使ったシリーズがありますが、これには原爆の子の像に捧げられた“平和への願い”が詰まった折り鶴を解体して使用しています。解体の作業には障害のある方が働く作業所さんも関わっていて、雇用の創出にも繋がっています。
いろいろな思いが詰まった商品ですが、外国の方が手に取った時に、全ての思いは受け取られなくても、少しでも心がホッと温かくなっていただければと思います。折り鶴がモチーフのものを「日本っぽくて可愛いね」と言っていただけるだけでもうれしいです。
「EARTH Hiroshima」の商品には青色がよく使われていますが、これは地球の「青」。ひとつながりの地球を意識しています。“世界平和”というと壮大ですが、目の前の人を幸せな気持ちにすることを続けていくことで、平和にも繋がればいいですね。今後は海外でも販売を増やし、「EARTH Hiroshima」といったら、広島ブランド。というふうに定着させていければと思っています。
このような想いで活動してきましたので、今、新型コロナウイルスで世界中が大変な時に何もしないわけにはいかないと奮起し、「OneEARTH Project」という新型コロナウイルスのワクチンの開発・普及を応援するプロジェクトを2020年6月に立ち上げました。国内外の著名なクリエイターたちにご参加いただき、売り上げの利益は、すべてワクチン普及に取り組む機関である「GAVI(ガヴィ)アライアンス」に寄付させていただきます。たくさんの方のご参加ありがとうございます。
GAVI(ガヴィ)アライアンス
新型コロナウイルスワクチン開発・普及応援プロジェクト「OneEARTH Project」(8月15日まで)
https://earth-hiroshima.jp/oneearth/
EARTH Hiroshima
(PROFILE)
牛来千鶴(ごらい・ちづる)
2000年に起業家の交流会「広島SOHO’クラブ」を設立して以来、シェアオフィス運営や企業支援活動等に尽力。クリエイターと企業を繋ぎ、地域を元気にするプロジェクトを多数立ち上げている。直近では新型コロナウイルスのワクチン開発・普及を応援する「OneEARTH Project」を実施。
平和学習事業の紹介
SDGsビジネスコンテスト
今回の記事に登場する牛来さんに審査員をつとめていただいた2019SDGsビジネスコンテスト。企業によるSDGsビジネスコンテストを促進するために開催しました。 当日の動画をご覧ください。
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