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国際平和拠点ひろしま

セッション1 概要

テーマ: 平和における情報の重要性と情報企業の果たす役割

  • 健全な情報空間の存在は,あらゆる紛争予防の基盤となる。
  • 健全な情報空間とは,市民が置かれた環境に対する冷静でバランスのとれた適切な判断が出来るように,①正しい事実と,②極端な偏りのないまたは多様な視座からの見解が,③自由にアクセス可能(=知る権利)で,④自由に意見表明が可能(=表現の自由)であることをいう。これらが欠けると,社会が分断に陥って民主主義が機能しなくなり,あるいは特定の社会集団や国家の暴走を許すことになり,紛争のリスクが高まる。

  • しかしながら,現代社会では,各国での社会の分断の高まりやウクライナ紛争に係る経緯を見るまでもなく,強権的な国家による表現の自由や知る権利の制限または情報工作,巨大ITプラットフォームへの過度の依存から生じるエコーチェンバーやフェイクニュースの発生,マスメディアのビジネスモデルの衰退によるジャーナリズム機能の低下,など,健全な情報空間がどんどん衰退する状況にある。情報が流通する物理的な基盤であるサイバー空間の安全も浸食され,さまざまな意味で紛争リスクが高まっている。

  • 情報に携わる企業は,ITプラットフォーム,マスメディア,通信事業者など,それぞれの立場から,情報空間の健全性の維持と浄化に責任を持つ。本セッションでは,このような観点から,各種情報企業が果たすべき役割や平和貢献について議論する。