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国際平和拠点ひろしま

セッション2 概要

テーマ: 平和における 経済の武器化にどう向き合うか(エネルギー,食糧など)

  • 中国・ロシアといった強権的な大国を自由貿易と法の支配に基づき民主主義的世界システムに宥和的に組み込むことに失敗した結果,「経済的相互依存が紛争を防止する」という楽観論は過去のものとなった。

  • 逆に,ロシアによるウクライナの穀物輸出の妨害や,西側諸国からロシアへの経済制裁と,ロシアによる報復として西側諸国への天然ガス輸出の制限に見るように,経済的相互依存関係を逆手にとった経済の武器化が進んでいる。日本でも,尖閣諸島問題を巡り中国がレアアースの対日輸出制限をかけたことは記憶に新しい。

  • このような相互依存による弱みを避けるために,各国では貿易規制による経済のブロック化・生産の国内回帰や各種自給率の向上の努力が顕著になってきている。

  • また,中長期的な観点からは,AI,量子コンピューター等の先端的な重要技術開発が相互作用して更なる技術進歩を促進しており,さらなる経済環境の変化が想定される。

  • 民間企業としては,このような地政学的リスクの高まりや規制強化,技術進化による新たな環境の変化に対して,受動的に適応していくしかないのか。それとも紛争防止や緊張緩和のために,積極的に果たせる役割はあるのか。

  • 経済の武器化の被害を受ける途上国への支援や,自国のサステナブルな自給率の向上などのために,貢献できることはあるのか。本セッションでは,そのような企業の積極的な役割を探っていく。