(2) 対象国
『ひろしまレポート2020 年版』では、NPT 上の5 核兵器国、NPT に加入せず核兵器保有を公表、あるいは否定しない3カ国、非核兵器国のなかで核兵器拡散の懸念が持たれている国、軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)参加国、新アジェンダ連合(NAC)参加国、「核兵器の非人道的結末」に関する共同ステートメントの参加国などのなかから核軍縮、核不拡散及び核セキュリティの分野で積極的に活動する国、核軍縮、核不拡散及び核セキュリティの今後の推進に重要だと思われる国(地理的要素も勘案)の計36 カ国を調査対象とした。『ひろしまレポート2021 年版』でも引き続き、これらの国について調査、分析及び評価を行った。対象国は、下記のとおりである(アルファベット順)。
➢ NPT上の5核兵器国:中国、フランス、ロシア、英国、米国
➢ 核兵器保有を公表、あるいは保有していると見られるNPT非締約国:インド、イスラエル、パキスタン
➢ 非核兵器国:豪州、オーストリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、チリ、エジプト、ドイツ、インドネシア、イラン、日本、カザフスタン、韓国、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ナイジェリア、ノルウェー、フィリピン、ポーランド、サウジアラビア、南アフリカ、スウェーデン、スイス、シリア、トルコ、アラブ首長国連邦(UAE)
➢ その他:北朝鮮1
1 NPT 締約国は、1993 年及び2003 年の北朝鮮によるNPT 脱退宣言に対して同国の条約上の地位に関する解釈を明確にしていない一方で、北朝鮮は2006 年、2009 年、2013 年、2016 年(2 回)、2017 年の6 回にわたる核爆発実験を行い、核兵器の保有を明言しているため、「その他」として整理した。