「鶴のミニレター入れ」を折ってみよう
「鶴のミニレター入れ」を折ってみよう
平和を願いながら、気持ちを込めて丁寧に折る折り鶴。折り鶴が平和を願う象徴の一つとして世界に広まったのは、被爆によって起こった白血病と闘いながら病床で回復を願いながら折り鶴を折り続けた、佐々木禎子さんの話からでしょう。その話が世界に広まり、現在でも平和記念公園には、各国からさまざまな折り鶴が届けれ、そして飾られています。
平和記念公園に一定期間飾られた千羽鶴は、8月6日に行われる「ピースメッセージとうろう流し」の灯ろうに再生されたり、折り鶴で作られるモザイクアートとして活用されています。
折り紙という日本独自の文化で作られる、平和を願う小さな鶴。そんな折り鶴を、アレンジして作られる作品を、折り紙を通して地域の子どもたちと平和活動を行っている曽根泰子さんに教えていただきました。「平和と安全な暮らしを願いながら、心を込めて折ってみてください」。ご紹介するのは、折り紙することでみんなが優しい気持ちになれたらと考えられた曽根さんのオリジナル作品。小物入れやディスプレイにしてもかわいい「鶴のミニレター入れ」です。
大きくて丈夫な紙で折れば、ちょっとしたインテリアにも
【折り線の説明】
――――――――――――― (谷折り)
―–―–―–―–―–―–―–― (山折り)
1)
白い面を表にして、縦横と斜めに谷折りすじをつける
2)
①で付けた斜めの線の角を、中心に向かって折る。反対側も同じように折り、赤い面が表になるようひっくり返す
3)
下の横線を上の横線に合わせて折る
4)
一度開き、山折り線同士を合わせるように、それぞれの折すじに沿ってたたむ。中心に指を入れてたたむと上手くできる
5)
三角の左角を右へ倒す。裏側の三角も同じように反対側へ倒す
6)
左端の頂点を中心線に合わせて折る。反対側も同じように折る
7)
矢印のように、左から右へ三角を合わせる
8)
左側の角を中心に合わせて折りすじを付け、開く
9)
⑧でできた折りすじを中割りにりする。中割りは小さな三角を一度開き、指を入れて三角の頂点を入れこむ
10)
中割りが完成したら、上下をひっくり返す
11)
鶴の首になる部分を折る。中割りをした三角の頂点を内側のポケットの中に倒す
12)
左側の端も、⑧⑨の手順で中割りをし、⑪の手順と同じように中割りをした三角の頂点をポケットの中に倒す
13)
正面を向けると完成
【参考動画】
曽根泰子 さん
広島県生まれ、廿日市市在住。日本折紙協会常任理事、同協会認定上級折紙師範。創作折り紙作家。折り紙を使ってさまざまなアイデアを生み出す。講師として小学校に招かれ、生徒と共に折り鶴を折り平和記念公園に寄贈するなど、折り紙の周知を行っている。著書は「暮らしを楽しむアイデア折り紙」(日貿出版社)など多数。
日本折紙協会 https://www.origami-noa.jp/
【平和学習事業の紹介】
広島の復興の歩み:ヨウコとサダコー「きのこ雲」の下の子供たち
折鶴が平和を願う象徴の一つとして世界に広まったきっかけとなった佐々木禎子さん。禎子さんに関するコラムを「広島の復興の歩み」に掲載しています。
ヨウコとサダコ ―「きのこ雲」の下の子供たちこの記事に関連付けられているタグ