“ストーリー仕掛け”のツアーで地域と世界をつなぐ |
広島市内を中心に、その地ならではの物語を伝える株式会社mint のメイン事業「sokoiko !」のサイクリングツアー。石飛代表がこの事業に込める想いとは一体?
“ガイドブックに載っていない旅”で地域発信
学生: 早速ですが、「sokoiko!」の事業を始めたきっかけは何でしたか。
石飛: 7 年ほど前に、友達と「何かやろう!」と、まず会社を作ったんです。せっかくだから、地元である広島に貢献できることをしたいと思っていたところ、日本でインバウンド観光客が増えていることを知って、観光に焦点を当てました。その時、「広島って、平和公園や宮島には人が多いけど、地方にはいないよね」ってことに気づいて。そして、その理由って、他の場所を知らないからなんじゃないかって。そこで、「地元の人だから知っているような、“ガイドブックに載っていない旅”」を提供していこうと思いました。
コロナ禍でもオンラインで! ~ 体験の”Take out”~
学生: 新型コロナの影響で、観光業はかなりのダメージを受けていると思うのですが、石飛代表にとってズバリ、今のコロナ禍という状況はプラスですか。マイナスですか。
石飛: ズバリ、プラス!…にしていっている、という感じです。実際は、今年の4月以降の予約がすべてキャンセルになるなど、大打撃を受けました。ですが、この状況でできた時間で新しいことにも手を伸ばすことができています。日本人向けのツアーを見直したり、市場拡大のための準備をしたり…。日本人・外国人の双方に向けた「オンラインサイクリングツアー」も、そのうちの一つです。after コロナにおいて、オンラインツアーをきっかけに「ここに実際に行きたい」と思ってもらうために始めました。喋るパンフレットみたいな(笑)今後も、オンライン事業は続けていくつもりです。
左: 熱く事業への想いを語ってくれた石飛代表 右上: 私たちも実際にツアーに参加してみました! 右下: サイクリングツアーで使用するのは「ぴーすくる」 広島の街を並んで駆け抜けます!
スポットごとに自転車を止めて説明をしてくださるので、よりリアルな広島の歴史が学べます
全国にストーリーを作る~コロナ禍を機に広がる市場~
学生: 今後は、どういうことに挑戦していきたいですか。
石飛: これもコロナ禍をきっかけに踏み出したことなのですが、今現在、大きな夢としてフランチャイズ化を掲げています。これからも、「その地ならではのストーリー」が発信できる場所へ、拠点を広げていきたいと考えています。ピースツアーにおいて、広島の過去と現在の暮らしに焦点を当てて「平和」を伝えているように、全国、そして全世界にストーリーを作り、ツアーを目的地とすることが目標です。
株式会社 mint
090-4804-7477
sokoiko@mintinc.co.jp
今回お話しを伺った方
代表取締役 石飛 聡司さん
私たちが取材しました!
檜垣ひなた(安田女子大学): 業界を知れるいい機会でした!
木村萌衣(福山大学): 楽しかったです!
松山果帆(安田女子大学): とても勉強になりました!
編集者からのコメント
実際にツアーに参加した際に、今までの平和学習では触れることのできない「戦前から現在までの日常」に寄り添うことができました。サイクリングで実際の地に赴き、自分たちの生きる今と歴史を比べる経験がとてもリアルで、今、世界で求められる平和構築の方法だと感じます。悲惨さ以外の感情にも重点を置いた歴史を学ぶ機会が、世界中における互いの理解、そして平和につながっていくのだと感じました。