取材を終えた大学生が、プロジェクトを通して得た学びや想いをふまえて、立場をこえて意見交換しました。私たちはどのようにSDGsに取り組んでいけるのか…?1時間半にわたる対談の一部をご紹介します!
プロジェクトからの学び、withコロナ社会に向けたビジョン
宮田:世羅町の道の駅を運営する観光協会を取材しました。コロナ禍で、マイナスなことばかりだと思っていましたが、オンラインショップを始めたことがきっかけで、これからにつながる来訪者の獲得など、マイナスからでもプラスのことをたくさんつくっていけると感じました。
永田:教育によって学びを伝える団体とテレビ局を取材しました。どちらも共通していたのが、コロナ禍だからこそ逆に外に広げていこうという活動でした。オンラインを活かし、コロナ禍だから学んでみようという場所や人を見て、SDGsがあるからこそ、コロナ禍だからこそ、より広がったのだと思いました。
沖本:私が取材したのは、広島で100年続く和菓子店でした。和菓子店は伝統を守るお堅いイメージを持っていたのですが、新しいアイデアをどんどん取り入れて人を大切にしている企業で、伝統を守るだけでなく時代に合わせて変わるということに、持続可能なヒントがあると思いました。
下﨑:広島こそSDGsをやるべきだと考え、どうやったら広がるのかと議論していく中で、今回のセレクトブック事業が生まれました。大学生に企業と話してもらうことやSDGsを勉強する学びを通じて人材育成する目的を持っていたので、熱心に取り組んでいただいたみなさんの話を聞いてうれしく感じました。自ら学んで、自ら考えて、それを広く伝えることがみなさんの役割だと期待しています。
中島:SDGsのポイントはつながりです。ヒアリングした企業同士を大学生の皆さんがつなげるなど、企業間連携や大学生とのつながりによって、広島のSDGsが更に発展する可能性があると思います。若い大学生のみなさんが提案することによって社会が動く可能性は高いので、ぜひそのような活動に発展していくとすばらしいのではと思いました。
私が考えるSDGsのゴールと達成するためのアクション
下﨑:“Goal1~15をパートナーシップ(Goal17)で実現し平和な社会(Goal16)をつくる”
SDGsの目標はすべからく広島県の事業に関わっています。その中で、我々の部署、平和部門が中心になってやっているのはなぜかと言うと、平和という視点でSDGsを見て目標を達成するという考え方でやっているからです。Goal16の視点を大事にしてSDGsに取り組み、平和な社会を実現したいと思います。
沖本:“つながりから広める”
SDGsはゴールというよりも通過点だと思っていて、持続可能な社会が当たり前になっているのが、私がイメージする未来です。そうなるためには、まずは身近なところから発信をして、持続可能な生活様式が世界の人々に浸透していることが必要だと思う。私は大学生の立場で、広めるということを今後やっていきたいと思っています。
永田:“ライフスタイル広める→Goal12,13,16”
つながりがすごく大事だと思っています。広島で言えば平和を通して世界全体とつながること。Goal12,13,16に関するライフスタイルを広めることは個人レベルでできる。環境問題やSDGsは、興味がないものだと実行できないので、若い世代として楽しくSDGsを広められたらいいなと思っています。
宮田:“プラス思考でプラス行動を!!”
SDGsを知らないこと自体が誰かを取り残しているのではないか、そういう人たちをSDGsについて考える輪の中に引き込みたい。そういう役割が自分にできたらいいなと思えたので、まずは自分の身近である家族や友達に発信して、一緒に考えていけたらいいなと、今日の対談の中で強く思うことができました。
中島:“人と自然も幸せに、できることから”
私たちも将来の子どもたちも、自然環境も、みんなが幸せになれるということだと思っています。私自身もそれを達成するために、10~20年かけて自分のライフスタイルでできることからやってきたことが、仕事でも活かされています。自分の小さなできることからやっていくことが、大きく社会を変えることにつながっていると思います。
対談の詳細はコチラ(EPOちゅうごくホームページ)
http://epo-cg.jp/activity/houkoku/sdgsselectbook2020/
リコー・ジャパン株式会社広島支社様に会場・設備をご協力いただき感謝申し上げます。
対談者
中島恵理さん
環境省地球環境局総務課脱炭素化イノベーション研究調査室/室長
環境省、長野県副知事など幅広い経験を経て、現在はカーボンニュートラルのイノベーション推進に関わっている。都会と田舎の2地域居住を実現中。
下﨑正浩さん
広島県地域政策局総括官(国際·平和推進)
広島から発信する国際と平和推進を担当。生まれて半世紀以上、そのうちの半分以上を県庁で働いている。
沖本晴香
安田女子大学現代ビジネス学科3年
経営学や経済学、マネジメントを学んでおり、仕事を通じて社会課題に貢献したい。
宮田菜穂
安田女子大学生活デザイン学科3年
大学で建築や住宅について学ぶうちに、”まちづくり”に興味を持つように。
永田みのり
安田女子大学国際観光ビジネス学科4年
留学経験なども経て、今は卒業論文でサステナブルな観光について研究している。