アントニオ・グテーレス国連事務総長からのビデオメッセージ
8月6日(木)に開催された国際平和の対話イベント「UN75 in Hiroshima」におけるアントニオ・グテーレス事務総長からのビデオメッセージをYouTubeにアップしました。
広島県主催イベント「UN75 in Hiroshima」に寄せる国連事務総長ビデオメッセージ
広島、2020年8月6日
この対話イベント「UN75 in Hiroshima」でご挨拶ができることを光栄に思います。
今年は,第二次世界大戦の灰燼から国際連合が創設されて75年の節目の年となります。
また,広島と長崎が原子爆弾によって焦土と化し,人類の存続を脅かす恐ろしい新兵器の出現を告げてから75年を迎える年でもあります。
1945年の創設以来,国連の最優先事項の一つは核兵器の廃絶です。
そのことは,「世界の人的及び経済的資源を軍備のために転用すること」を最小限に留めることを謳っている国連憲章第26条に,明記されています。
国連の創設者は,世界の限られた資源を兵器にではなく,開発に費やすことを望んでいました。
国連創設75周年は,平和,人権,持続可能な開発という共通目標を達成するために,国連が現状を評価し、組織全体の取り組みをどのように強化できるか検討する重要な機会となります。
過去から学ぶだけではなく,気候変動や新興技術による被害など新しい脅威を考慮し、将来に目を向けなければなりません。
これは,政府のためだけの議論だけではありません。
若者,市民社会,地方自治体,民間部門を含む皆様からの意見が必要です。
この記念すべき年に,私は,すべての人にとってより良い未来を実現するために国際協力を一緒に活性化する方法についての世界最大の話し合いに参加するよう皆様に呼びかけました。
このような場で,我々は,皆様から,未来への希望と不安,そして、どのように皆様が望む幅広いネットワークに支えられた、包摂的で効果的な多国間主義を築いていくか、ご意見をお聞きしたいと思います。
持続可能な開発目標(SDGs)という大志の実現及び我々が直面している多くの地球規模の挑戦に立ち向かうには,我々全員の集団的行動が必要です。
我々は,国際社会として,国連憲章が約束した世界を実現するために,大きな進歩を遂げてきました。
私は、日本の国連の課題への幅広い関与及び多国間主義へのコミットメントを賞賛いたします。
しかし,我々には、まだ達成すべきことはたくさんあります。
健全な地球で、すべての人々に平和,繁栄,尊厳,及び機会を創出するため,一緒に取り組みましょう。
ありがとうございました。
(広島県邦訳、国連軍縮部・国連広報センター協力)
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