○ 3日目のプログラム
・ 講義「グローバル・ヒバクシャについて」 広島市立大学 広島平和研究所 ロバート・ジェイコブズ 教授
・ 講義「国際人道法と核兵器」 赤十字国際委員会 榛澤 祥子 駐日代表
・ 講義 「核リスク低減の議論と核抑止の関係」 長崎大学 多文化社会学部 西田 充 教授
・ 講義「広島県・へいわ創造機構ひろしまの平和への取組」 湯﨑 英彦 広島県知事 ・へいわ創造機構ひろしま代表
広島-ICANアカデミー3日目は、はじめに、広島市立大学のロバート・ジェイコブズ教授より、「グローバル・ヒバクシャ」のテーマのもと、核兵器の使用がもたらす人体、自然への影響や、核兵器の製造過程、核実験により放射線の被害を受けたグローバル・ヒバクシャ等について、講義をいただきました。
講義について、参加者からは、「広島で被爆者が医療などの支援を受けられる様に、グローバル・ヒバクシャに対しても医療費補助などの支援があるか」などグローバル・ヒバクシャに対する医療補助などについての質問が寄せられました。
続いて、国際赤十字委員会(ICRC)榛澤祥子駐日代表より、「国際人道法と核兵器」のテーマにて、ICRCの活動や役割などについて、講義をいただきました。
講義では、核兵器使用の影響などのテーマに関連する動画を視聴するなどし、参加者は「核兵器は核の冬をもたらし、気候変動に大きく影響する可能性があることや、使用した国も最終的には放射能に汚染されてしまい被害が及ぶので、決して使用されるべきではない」などと感想を述べ、 講義を通じて 核兵器廃絶の必要性を改めて認識した様子でした。
午後からは、長崎大学多文化社会学部の西田充教授より「核リスク低減の議論と核抑止の関係」について、講義をいただきました。
核抑止の仕組みや、核リスクへの影響等について、我々の日常生活で起こりうる場面などに当てはめるなど、分かりやすく説明をされ、参加者は核抑止、核リスクについて理解を深めたようでした。
その後、広島県庁へ移動し、湯﨑英彦広島県知事より広島県とへいわ創造機構ひろしま(HOPe)の実施する平和への取組や、5月に開催されたG7広島サミットの成果や課題についての講義を受講しました。
被爆地である広島県が平和政策を推し進めるうえで意識していることや、実際に平和政策を実行に移す際の問題点などについて質問が挙がり、世界でふたつしかない被爆地の首長が、核兵器についてどのように考えているのか、またその地から発信する平和政策とはどのようなものなのか、参加者の興味は尽きないようでした。
この日のプログラムでは、核兵器に関する様々な研究や被爆地の行政の取組の最前線を目の当たりにして、参加者も大きな刺激を受けたようでした。
この日の夕食は、広島市内にて自由食。折に触れうわさに聞いていたお好み焼きが食べたい!と街に繰り出し、英気を養っていました。
プログラムも残り1日となりました。広島で学び、感じたことをそれぞれの心に留め、参加者はそれぞれの最終日を迎えます。