FACTORYからWACTORYへ 和を大切に、枠を取り除き、ワクワクする社会作り |
SDGsのターゲット
8.6 2020年までに、就労、就学及び職業訓練のいずれも行っていない若者の割合を大幅に減らす。
10.2 2030年までに、年齢、性別、障害、人種、民族、出自、宗教、あるいは経済的地位その他の状況に関わりなく、全ての人々の能力強化及び社会的、経済的及び政治的な包含を促進する。
11.7 2030年までに、女性、子供、高齢者及び障害者を含め、人々に安全で包摂的かつ利用が容易な緑地や公共スペースへの普遍的アクセスを提供する。
SDGsの取組内容
弊社は今年で創業62年を迎える,スタッフ90名ほどの広島の中小企業です。自動車関連部品等へのめっきを主な仕事としており,2017年に3ケ年計画を立て,2019年に60周年を迎えたのを機に,〝FACTORYからWACTORYへ〟をスローガンに掲げ,会社を変革しています。
WACTORYのWAには3つの思いを込めています。
①創業者の思いであった,スタッフ同士仲良くという「和」
②社長自らの価値観であり,創業者の奥さんも大事にしていた,性別や年齢,障害有無等の「枠」にとらわれることなく,同じように接し,短所を見ずに得意を生かすという「枠取り」
③仕事は楽しいものではないという業界の雰囲気を変えるために必要な「ワクワク」
まずは,枠を取り除き,ワクワク感を演出するために,ユニフォームを一新しました。また,本社事務所外観をコーポレートカラーに塗装し,内装をWACTORYコミュニティスペースやラボスペースにするなど,改装を立て続けに行いました。
人事評価制度も大きく見直しWACTORYの考え方に基づく企画を出し,実践することを評価するようにしています。例えば会社の空いた土地や耕作放棄地を利用した野菜作りや米作り,食堂の廃油を利用した石鹸作り,地域の清掃活動に参加する地域お助け隊等様々な企画が出ています。また,採用は障害や特性のある人,また地域の人からの紹介といったことも増えてきました。
現在コロナ禍で思ったような活動はできておりませんが,片付けのプロや書道講師など様々なスキルを持った府中町内の主婦や引退した技術者の方の活躍の場として,また,引きこもりの若者が外に出るきっかけの場として,そして,将来を担う若者のためにWACTORYスペースをどのような場にしたいかの意見交換会の場として,WACTORYコミュニティスペースを利用しています。
今後は,コミュニティスペースやラボスペースを利用して,社会課題に対する新たな価値の創造や,スタッフ含めWACTORYの考え方に共感してくれる人のなりたい状態へとつなぐため,課題を解決したい個人・法人とそれを解決することのできる強みを持った個人・法人のマッチングに力を入れていく予定です。
SDGsに取り組むためのポイント
体制づくりやステークホルダーとの連携については,社内にブランディング委員会を設置して週に1回ミーティングを行っています。府中町社会福祉協議会,府中町国際交流協会,就労支援事業所,通信制高校,個人事業主等と連携を図り,FacebookやInstagramを利用して,会社としても個人としても週に1回は発信しています。
社長自らが率先して偏見に捉われず様々な人と関わり,ワクワクできる取り組みを増やしていくこと,また3ケ月に1度,社員全員と面談し人事評価制度のフィードバックをするとともに,週に2回,外部のコーティネーターの人に来てもらい,特に役職者に対して評価面談や悩み相談などのサポートを行うことで,SDGsの取り組みを促進させています。
工場見学のほか,障害者との対談(働く上で困ることはないか等)や,強みに着目することの大切さ等をテーマに,グループワークも行っています。
新和金属株式会社
安芸郡府中町茂陰1丁目8-7
082-282-5537