令和3(2021)年12月3日(金)に,広島国際会議場で「ひろしまSDGsフォーラム」を開催しました。へいわ創造機構ひろしま,広島県,環境省中国環境パートナーシップオフィス,中国地方ESD活動支援センターのほか,広島県内の11名の大学生実行委員も運営・企画に携わりました。
開催概要
【日時】令和3(2021)年12月3日(金)14:00~17:30
【会場】広島国際会議場「ヒマワリ」
【主催】ひろしまSDGsフォーラム実行委員会
※本実行委員会は、広島県内の11名の大学生、へいわ創造機構ひろしま(HOPe)及び広島県、中国環境パートナーシップオフィス(EPOちゅうごく)、中国地方ESD活動支援センターが共同で運営しています。
【参加者数】56名
【プログラム】
14:00~ 開会、オープニング
14:30~ 【セッション1】SDGsビジネスコミュニティ成果発表
SDGsの実現に向けて取り組む企業等を16名の大学生が取材しWeb発信するプロジェクトの成果を発表します。
15:45~ 【セッション2】「はじめようや!SDGsとNoディスタンス」
社会人と大学生がグループに分かれ、SDGsについて協力して取り組めることを探します。
16:45~ まとめ
17:15~ クロージング
17:30 閉会
実施結果(セッション2)
セッション2では,SDGsに関する知識を深め,SDGsに関心のある社会人と大学生が交流することを目的として,クイズ及びディスカッションを実施しました。
<クイズ>
「People(人間)」「Prosperity(繁栄)」「Planet(地球)」「Peace(平和)」「Partnership(パートナーシップ)」というSDGsの5つのPのうち,4つに関連するクイズを出題しました。ここで出題されたクイズの内容は,この後のディスカッションのテーマにも繋がっています。
<ディスカッション>
社会人と大学生が混在する4~5名のグループを作り,SDGsに関する以下の4つのテーマのうちの1つについて,社会人と大学生が協働して取り組めることを考えました。
○広島をもっと魅力的な街にするためにどのような取り組みがあるだろうか?
○広島のフードロスを減らすためには何ができるだろうか?
○土砂災害が頻繁に起こる広島だからこそ出来る対策はないだろうか?
○被爆者や語り部が減ってきている中、被爆体験を後世にどのように伝えられるだろうか?
ディスカッションで参加者から出た意見(抜粋)は以下のとおりです。
テーマ:広島をもっと魅力的な街にするためにどのような取り組みがあるだろうか? | |
≪大学生の立場からできること≫ ・サークルを作って広島の魅力をSNSで発信する ・大人に向けて自然の大切さを発信する ・高齢者との交流の場を増やす |
≪社会人の立場からできること≫ ・会社内で平和教育を行い、広島の良さを知る ・大人に向けて自然の大切さを発信する ・高齢者のために急斜、段差について考える ・高齢者のスキルを活かせる場所をつくる |
≪大学生と社会人が協働してできること≫ ・環境問題について意識する、学ぶ ・企業が空き家をリノベーションし、学生を誘導して広島の定住につなげる ・便利さを求めない ・贅沢をしない ・広島愛を育む ・若い人ができない体験の場をつくる |
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テーマ:広島のフードロスを減らすためには何ができるだろうか? | |
≪大学生の立場からできること≫ ・食べ放題で頼んだ分を持って帰る ・自分の食べられる量を把握する ・「映え」をやめる ・食べきる |
≪社会人の立場からできること≫ ・食育など食物に関連する教育の場を設ける ・子供食堂 ・フードバンクの運営、スポンサーを募る ・人を集める(情報発信) ・作り過ぎないためのコンテンツアプリの開発 ・フードロスのイベントを開催する |
≪大学生と社会人が協働してできること≫ ・食べ残った量を見える化する ・食べ放題で残した人への強いペナルティ ・好きな量だけ取って丁度良く食べきり、残さない ・余った食べ物を家畜の飼料にする ・ハッピーラストワン運動(最後の一つまで食べる) ・食育で共に学ぶ(コラボ事業など) (大学生→アイディアを考案、社会人→お金やシステムでサポート) ・一人親や介護をしている社会人の家庭へ余った学食などを学生が届ける ・小中学校に堆肥製造の機械を設置し、堆肥で農作物を作って食育を行う ・共通価値を作る(食への関心や理解、みんなで取り組むなど) ・“作り過ぎ”はクールでないという社会的空気を作る |
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テーマ:土砂災害が頻繁に起こる広島だからこそ出来る対策はないだろうか? | |
≪大学生の立場からできること≫ ・大学内でセミナー(ごみを減らすセミナーなど)を開催する ・ゴミ収集、リサイクルを行う(災害防止、環境改善のため) ・ボランティア活動を活性化させる→林業の活性化につなげる ・学生へ向けて環境に関する授業をする |
≪社会人の立場からできること≫ ・宅地造成許可基準を強化する ・災害情報を整備する ・災害地に住む人が島しょ部へ移動できるようにする ・目的税を取る ※目的税:税の使途が特定されている税金のこと。 ・危険な場所に人工物を作らない ・山を管理できるシステムを作る ・防災士出前教育を行う |
≪大学生と社会人が協働してできること≫ ・学生と企業との活動をより増やす ・山の重要性を理解する ・学校を防災拠点にする ・防災拠点でセミナーをする ・避難場所を公共で支援する ・牛肉を食べる量を減らす(メタンガスの減少へ) ・里山整備のボランティアへ参加する ・木材チップを利用する ・計画的な伐採を行う、植林をする ・がれき(災害ごみ)を集める |
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≪その他(上記3項目以外)≫ ・建築できる土地を見直す ・拡大造林政策(国家事業) ・アメダス×AIX(気象庁×天気予報) ・緑のダム(森林学) |
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テーマ:被爆者や語り部が減ってきている中、被爆体験を後世にどのように伝えられるだろうか? | |
≪大学生の立場からできること≫ ・戦争へのネガティブなイメージを払拭する→平和へポジティブなイメージを持つ ・SNSを使って体験談を発信する ・高齢者に話を聞く(気軽に話を聞きやすい) ・サークルを作る ・色々な場に足を踏み入れる ・人から話を聞くだけでなく、モノ、コト、経験をからめてみる ・学校の授業としてカリキュラムに取り入れる ・国連でスピーチをする |
≪社会人の立場からできること≫ ・著名人やインフルエンサーに平和について発信してもらう ・古い折り鶴を溶かして紙づくりを行う ・平和に関する事業を起こすためのプラットフォームを構築する ・イベントを企画する ・平和に関する動画をつくる ・他県の人や外国人が広島へもっと訪れてもらうための取り組みを考える |
≪大学生と社会人が協働してできること≫ ・語り部の話、被爆者の絵を本にまとめる ・語り部を取材し、それを記事に残す ・中学校などでプラットフォームを活用して、平和教育を実施。内容については直接 語り部に聞く。 ・イベントでの交流 ・映像に残し、いつでも見られるようにしておく (被爆者や語り部の撮影、映像や体験談のYouTubeへのUpなど) |
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≪その他(上記3項目以外)≫ ・資料館入場の無料化 ・原爆ドーム、平和公園に訪れる人を増やす(オンラインなど) ・総理大臣が国連でスピーチをする |
アイデア出しの際に各グループが作成した模造紙(クリックすると拡大します)