UN75 in Hiroshima対話結果について
2020年1月にスタートしたグローバルな対話イベントUN75の結果について,2020年9月に開催された国連総会の75周年記念式典で発表され,「国連創設75周年記念宣言」が採択されました。
・国連広報センターHP「UN75:私たちが望む未来、私たちが必要とする国連」
(プレスリリース・日本語訳)
8月6日に広島で開催された中満国連事務次長と一般公募で選ばれた12名の参加者による「UN75 in Hiroshima」も,このグローバルな対話イベントの一環になります。「UN75 in Hiroshima」で議論した内容についても国連に報告されており,これらの取りまとめ結果の一部に反映されています。
「UN75報告書」及び「国連創設75周年記念宣言」では,UN75 in Hiroshimaで議論をした中で,次の観点が一致するところとして確認できます。
【UN75 in Hiroshimaの対話内容】
・教育へのより公平なアクセスと若者への投資
・不平等な経済の再考
・将来の脅威としての核兵器
・ユースフォーラム/ネットワークの設立
・地球規模でのコーディネーションを強化
【該当箇所「UN75報告書」から一部抜粋(仮訳)】
・UN75対話の実績 東アジア及び東南アジア 42 (P22)
⇒ UN75 in Hiroshimaはこのうちのひとつとしてカウントされている。
(9月1日までに提出された報告書をカウント。世界82ヵ国で1000以上の対話が実施された。)
・Key finding#1 参加者は、すべての人への教育へのより公平なアクセスと若者への投資の必要性について議論を行った。 (P40)
・Key finding#2 不平等への取り組みと世界経済の再考への意見は、世界中で開催されたUN75の対話でも顕著だった。 (P54)
・Key finding#5 健康、気候変動の他に将来への脅威として、テロリズム、サイバーアタック、核兵器が挙げられる。 (P80)
・Key finding#5(対話の参加者は類似した優先課題を強調) ・より安全で平和な世界: •国家間で社会的および制度的協力のある世界(全ての地域を含む95の対話、25の若者の対話で議論された) •暴力、紛争、テロのない、より安全で平和な世界(全ての地域を含む91の対話、35の若者の対話で議論された) (P83)
・Keyfinding#9 ユースフォーラム/ネットワークを設立し,より強力な声,より強力な※エージェンシーを若者に提供する(全ての地域を含む58の対話で議論された) (P111)
(※エージェンシー:複雑で不確かな世界を歩んでいく力、自らの教育や生活全体、社会参画を通じて、人びとや物事、環境がより良いものとなるように影響を与える力)
・Keyfinding#10 地球規模でのコーディネーションを強化する。加盟国間だけでなく、国連のあらゆる分野にわたる他の関係者とのパートナーシップを通じての協働協力 (P116)
【UN75 in Hiroshimaの対話内容】
・国際人道法を尊重した平和推進
・経済社会格差の是正
・デジタル技術の活用による新しい機会の提供
・平和の実現に向けた若者の参加
【該当箇所「国連創設75周年記念宣言」から一部抜粋(仮訳)】
9. ・我々は紛争を防止し平和を推進する。
・現在進行中の武力紛争と国際平和・安全保障に対する脅威は,平和的手段を
通じて緊急に解決されなければならない。
・我々は、事務総長のグローバルな停戦への取組を全面的に支援し、推進する。
・国際人道法は完全に尊重されなければならない。
12. ・我々は信頼を構築する。
・我々は、暴力、人権侵害、腐敗、疎外、あらゆる形態の差別、貧困と排除、
教育と雇用の欠如など、不平等の根本原因に取り組む。それは我々の
責任である。
13. ・我々はデジタルな協力を改善していく。
・デジタル技術は社会を大きく変えた。
それはかつてない機会と新しい挑戦を提供する。
16. ・我々はパートナーシップを促進する。
・今日のチャレンジは,国境を越えた協力だけでなく,社会全体をまたいだ協力を
必要とする。
17. ・我々は若者の声に耳を傾け、ともに働く。
・若者は平和と発展のために欠落しているピースである。
このページに関連する情報
国際平和のための対話イベント「UN75 in Hiroshima」
国連の開発目標であるSDGsやグテーレス事務総長が発表した「軍縮アジェンダ」の前進を目指し,公募によって選ばれた方々と中満国連事務次長が議論を行う国際平和のための対話イベント「UN75 in Hiroshima」の目的などについて掲載しています。
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