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国際平和拠点ひろしま

Hiroshima Report 2024(14) 広島・長崎の平和記念式典への参列

8月6日に広島で開かれた平和記念式典には、111カ国とEU代表部が参列した。このうち、日本以外の本調査対象国の参列状況は下記のとおりである。

➢ 大使級:豪州、ブラジル、フランス、インド、イスラエル、カザフスタン、ノルウェー、ポーランド、南アフリカ、スウェーデン、スイス、シリア、英国、米国
➢ 大使以外:エジプト、ドイツ、インドネシア、韓国、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、トルコ
➢ 不参加:オーストリアカナダ中国、イラン、北朝鮮、パキスタン、サウジアラビア(下線は過去3年間に1回以上の参列があった国)

8月9日の長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典は、悪天候のため規模を縮小しての開催となった(各国大使などの参列も見送られた)。また、広島・長崎両市は、2022年に続いて2023年の式典に、ロシアによるウクライナ侵略とこれへの支持を理由に、ロシア及びベラルーシを招待しないことを決定した。

日本は様々な場で、「世界の指導者らの広島、長崎の被爆地訪問」を働きかけてきた。2023年5月のG7広島サミットでは、G7首脳、G7招待国(豪州、ブラジル、コモロ〔アフリカ連合議長国〕、クック諸島〔太平洋諸島フォーラム議長国〕、インド〔G20議長国〕、インドネシア〔ASEAN議長国〕、韓国、ベトナム)の首脳や国際機関(国連、IMF、世界銀行、WTO、OECD、IEA)の代表、並びにサミット後半のウクライナ・セッションにゲストとして参加したゼレンスキー・ウクライナ大統領が、平和記念資料館の視察、被爆者との対話、並びに原爆死没者慰霊碑への献花などを行った。また、岸田総理と尹韓国大統領は韓国人原爆犠牲者慰霊碑にも献花を行った。

他方、南アフリカはこれに関連して、NPT準備委員会で以下のように発言した。

南アフリカは、TPNWの実現に市民社会が果たした重要な役割に敬意を表したい。特に、開会式でスピーチした被爆者のなかには、核兵器国や核の安全保障を提供されている国が広島・長崎の悲劇から何かを学んだとすれば、その唯一の教訓はTPNWに署名し、批准することだと明言した人もいた。それ以下は、見せかけだけの不誠実なものである。南アフリカは、いくつかの国が最近、広島の平和記念資料館を訪れたことに注目している。その訪問が、非人道的な兵器の使用による破壊的な性質と悲惨な非人道的影響を核兵器国に想起させることになると信じている。さらに、たんに広島の資料館を訪れただけでは、いかなる国もその義務を免れることはできない。我々は核兵器国に対して、軍縮に向けた具体的な一歩を踏み出すよう求める284。


284 “Statement of South Africa,” Cluster 1, First PrepCom for the 11th NPT RevCon, August 3, 2023.

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