広島イーグル株式会社(大学生によるSDGs取材レポート)
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環境問題に配慮した製品を届ける
広島イーグル株式会社は、2009年に設立された、メカニカルシールなどの自動車に使われる部品の生産や供給を行っている企業です。「メカニカルシール」とは、回転機械の動力を伝える軸部分に設置されるパッキン部品の一種であり、冷却水の漏れを防ぎます。その他にも、低燃費化に貢献している「コントロールバルブ(※1)」や、フロンガスの漏れを防ぐ「リップシール(※2)」など、環境に配慮した部品を製造しています。2021年4月から本格的なSDGsの取り組みが始められており、「2030年度までにCO2排出量を50%削減する」という目標を掲げています。
(※1)コントロールバルブ:工場で用いられる操作機器。流量・圧力・温度・液位などの物理量の調整を可能とし、低燃費化に貢献している。
(※2)リップシール:パッキン部品の一種。カーエアコンの冷凍機油などのフロンガスの漏れを防ぐ。

ゼロを目指し、実現する
広島イーグル株式会社ではCO2排出量の削減に取り組むため、2021年に太陽光発電や電気自動車を導入し、当年度のCO2排出量は前年度に比べて6.5%削減されました。また、不良品の削減を目指す「永遠のゼロ」活動にも力を入れており、今年で6年目の活動となるそうです。加工し終えた部品を送り出すポンプの大きさを変化させることで部品にへこみや傷がつくことを防ぎ、外観検査用の機械も導入し、不良品の見逃しを防いでいます。
今回の取材を通して、広島イーグル株式会社では気候変動対策だけではなく、「不良品を全く出さない」という非常に困難な課題に向き合い、対策・改善を行うことで、資源の無駄をなくし、SDGsに貢献していることが分かりました。

企業全体で目指す健康・安全
広島イーグル株式会社は、従業員の健康の維持・増進を重視した健康経営に取り組んでいます。令和3年度「ひろしま企業健康宣言 健康づくり優良事業所」では、5つ星事業所に認定されました。
また、前述した「永遠のゼロ」活動は、品質面にとどまることなく、従業員の心身の健康のための取り組みにまで広がっています。「永遠のゼロ」活動の一環として従業員の交通事故や労働災害のゼロを目指した取り組みが行われ、活動を始める以前よりも交通事故や労働災害の数が減少したそうです。企業全体で無事故・無災害を目指したことにより、従業員一人ひとりの意識が上向きに変化したのではないかと思いました。

取材者
大川華奈(安田女子大学・2年)
佐伯里呼(修道大学・1年)
基本情報
広島イーグル株式会社
広島県山県郡北広島町新氏神6番地
0826-72-5900
https://www.ekkeagle.com/jp/hek/
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